「あかつき」の状態について [ISAS/JAXA]

 一部報道にありましたように、金星探査機「あかつき」について、2月20日(土)の臼田局運用でテレメトリが取れず、コマンドも効かない状況になりました。翌2月21日(日)に、当初から仕込まれたタイムラインコマンドにより、通信するためのアンテナが自動的に変更され、地球との通信が回復しました。

 今回の通信不通の原因は、コマンド入力の際に、不適切な姿勢系制御パラメータを探査機に送ってしまったためで、あかつきの通信・観測機器の問題ではありません。また、探査機の状態が健全であることを確認しました。

 対策として、運用方法を見直すと同時に、コマンド入力項目について、チェックする手順を整えました。
 今後の観測への影響はなく、2016年4月頃から本格的な観測を開始する予定です。

うむ、一部パラメータに誤りがあったため姿勢が乱れたということのようです。あらかじめ設定されていた通信復旧コマンドが作動して通信が回復したとのこと。機体に問題は無いようで一安心です。まあ、こんなふうに姿勢の乱れで通信が一時的に途切れるということは気象衛星通信衛星でもたまに起こっていますので、しっかりリカバリできているのなら何よりです。