M5ロケット後継機、打ち上げ民間移管を検討 宇宙機構 [朝日]

M5ロケットの後継となる次期固体燃料ロケットについて、宇宙航空研究開発機構は、製造や品質管理を含む打ち上げ業務の民間移管を検討することになった。移管先の最有力候補はM5製造を担当したIHIエアロスペース社で、効率化とコスト削減を図る。実現すれば、日本のロケットはH2A、開発中のGXに続き、すべて民間が打ち上げる体制になる。

これはどの程度のスパンで考えているんでしょう。 記者会見によると、まだ基本構成小型2段が「有力案」という段階のようですしね。

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「雑音が多い中」での打上げとなった森田泰弘・M-Vプロジェクトマネージャは、「有終の美ではなくて、新しい時代に入っていくためのスタートを切ったと考えたい」とコメント。M-Vロケットについては、「非常にいいロケットだった」と性能は評価しつつも、固体ロケット本来のメリットとされる「即射性(いつでも発射できるということ)」については「必ずしも満たしていなかった」と反省、「(コストや運用性などの)未完の部分は、次の段階では改良したいと元々思っていた」という。

そのための方法としては、現在のM-Vロケットを改良するということも考えられるが、「一旦小型にしてM-Vの弱点の改良をより早く実証する」ために、前述のSRB-A案を採用したという。しかし、「次の段階では成果をより大きいロケットに反映させて、今のM-Vの規模で運用性・コストに優れたロケットを作りたい」と、M-V後継ロケットが"2段階プラン"であることを明らかにし、「固体ロケットの研究開発がしぼんでしまうということは一切ない」と懸念を払拭した。