無人宇宙実験機構の衛星が消滅=日本初のカプセル回収が成果 [時事]

経済産業省の外郭団体、無人宇宙実験システム研究開発機構は18日、超電導磁石材料の大型結晶成長実験などを行った衛星「次世代型無人宇宙実験システム(USERS)」の本体が大気圏に再突入し、消滅したとみられると発表した。米宇宙監視ネットワークの情報に基づく分析では、日本時間15日夕から16日早朝までに北緯約30度−南緯約30度の軌道から再突入したもよう。
USERSは2002年9月、H2Aロケット3号機で打ち上げられた。実験後の結晶が入ったカプセルは03年5月に衛星本体から分離し、小笠原諸島東方沖に落下させて回収。日本で初めて米国やロシアの宇宙船に頼らず、宇宙実験試料の独自回収に成功した。衛星本体ではその後、安価で高性能な自動車用コンピューターなどが宇宙でも機能するか確認する実験を行い、05年2月に運用を終えていた。

この手の回収実験機はペイロードの余裕などを見てデュアルロンチでどんどん上げるべきのような気がします。 衛星大型化の傾向があるJAXAのミッションに割り込むのは難しそうですが、USERSは静止軌道に投入されるデータ中継衛星「こだま」とデュアルで上げられたので、決して機会が無いわけでもありませんし、小型衛星の量産化・民生品利用や回収技術の実績獲得にもうってつけでは。