一番星を目指せ! [JAXAクラブ]

さて今回初めてJAXAクラブに会員登録。JAXAキッズが前身とあって子供向けみたいな先入観があって今まで未登録だったんですが、今回登録して読んでみたら何コレ普通に面白いんですが。まだ表立って出て来てないような画像とかもあって見応えも十分。ちなみに振り仮名は上のボタンでオンオフ。最近はデフォでオフになったようです。

<第2話>ロシアが金星に一番乗り [JAXAクラブ]

中村 そのアメリカは火星をターゲットにしたから、「よし、俺たちは金星を目指そう!」ということになったんじゃないでしょうかね。ロシアの人たちは金星を自分たちの領土と思っていたフシがあるくらいです。

―― (笑)。

中村 ベネラシリーズは何度か着陸を試み、大気中にプローブ※を降下させ、大気の成分を調べたりしました。ベネラ9号でははじめて地表の写真を、13号ではカラー写真を送ってきました。地表はとっても熱いので、プローブは1時間ほどしか持たなかったようですが、そのとき撮ったのが、これ。人類が金星の表面を目にした最初の写真です。

―― これが! でも、暑いってどのくらいの暑さ?

中村 400〜450度Cにもなります。最初に地上に到達したベネラ7号は約1分で機能停止したそうですが、13号は1時間持った。これは相当に根性が入っていたということでしょうね(笑)。

ど根性探査機w

<第4話>PLANET-Cのひみつ道具 5つのスーパーカメラ [JAXAクラブ]

中村 そうなんですよ。まずIR1は金星の昼の側では、雲が反射・散乱する太陽の光をとらえ、雲と大気の動きを調べます。夜側では雲の観測に加え、地表にどんな物質があるか、活動中の活火山があるかどうかを調べます。もし活火山があれば、雲のせいでぼやけはしますが、その熱でぼんやりと明るく見えるはず。もし見つかれば、初めての発見となります。

赤外線カメラIR1で火山を狙うのは温度の下がる夜間側。「あかつき」は本当にお楽しみが一杯ですよ。

<第5話>論争を終わらせる動かぬ証拠 金星の稲妻をつかまえろ [JAXAクラブ]

中村 ええ、人間の目で稲妻が見えるのは、残像という現象があるからで、実際に起こっている時間はごく短いものです。だから超高速シャッターで1秒間に5万回撮影することにしました。稲妻を撮れるか?「あかつき」イラスト(提供:池下章裕)

―― 1秒5万回って……、多すぎません? 30分ちょっと撮ったら1億枚ですよ。

1億枚噴いたww 流石にこれをあえて計算した事は無かった。

<第6話>「地球発→金星行き」 いったい、どんなルートを通るの? [JAXAクラブ]

金星探査機の打ち上げ時期が何故5月なのかという解説。

中村 私たちは「あかつき」を、2010年の12月に金星に到着させる予定です。旅にはおよそ半年かかるので、その年の5月末に打ち上げるとちょうどいいわけです。多少の幅はありますが、到着時期を逆算して打ち上げないと、金星にたどり着けないですからね。

―― そういうことだったんですね。じゃあ金星に向かって飛んでいく半年の間は、ずっとエンジンを動かしているんですか?

中村 そういうわけではないんですよ。地球を脱出するのと、金星に向かう軌道に乗せてもらうのは、打ち上げロケットであるH-IIAにやってもらうことになります。その後金星に向う間は、基本的に惰性でそのまま飛んでいきます。※

―― H-IIAさん、ありがとう!

※金星への旅の仲間たち:「あかつき」打ち上げに相乗りする予定の人工衛星は、小型ソーラ電力セイル実証機「IKAROSイカロス)」のほかに、小さな衛星が4つ。そのうち3つ(早稲田大、鹿児島大、創価大が製作)は地球の近くにとどまるが、「UNISEC」という宇宙好きの大学生や先生たちのグループがつくる衛星「UNITEC−1」は、金星までいっしょに旅をして、大学発の衛星として世界初の試みにいろいろ挑戦するらしい。

どうやらH-IIAから分離された後は基本慣性飛行だそうですよ。ということでIKAROSやUNITEC-1も基本金星近傍まで飛んでいくんですよね。IKAROSはモニタカメラを色々積むようですから、金星の画像も期待しちゃいます。

<第7話>探査計画の最初のハイライト それが「金星周回軌道への投入」だ! [JAXAクラブ]

―― ところで先生、金星探査機「あかつき」って、体重何キロですか?

中村 打ち上げ時の質量は約500kgですね。

―― 幕内で最も重いクラスのお相撲さん2人分!

中村 お相撲にこだわるね(笑い)。でもこれは決して重いほうじゃないんです。「かぐや」などは、打ち上げ時に約3トン、「あかつき」の6倍もありました。

私たちの探査機はH-IIAロケットでこれまで打ち上げた中で、一番軽いお客さんになるんですよ。

―― へえー、そうなんですか。じゃ、ほんとはもっと大きく作りたかった?

中村 「あかつき」がH-IIAロケットに乗ると決まったときには、探査機の設計が終わった後だったんですね。探査機の本体は、火星をめざした「のぞみ」や、小惑星イトカワに行ってきた「はやぶさ」の設計を受け継いだ実績のあるもので、後から大きくするわけにもいかなかったのでね。

ここでフェアリング内の搭載図があるんですが「あかつき」めっちゃちっちぇえ!

中村 この細長い軌道を通ると、金星から離れたときに「あかつき」は、その雲の動きとほぼ同じ速度で周回することになるんです。1周約30時間の細長い軌道をとりますが、このうち約20時間のあいだ、雲の流れや渦の様子を、その真上でずっと追いかけて調べることができるからすごく具合がいいんですよ。※

※衛星は近くを回るときは速く、遠いところではゆっくり回る。放送衛星気象衛星は赤道上空約3万6000kmもの高いところを回り、ちょうど1日で地球を1周する「静止衛星」となっている。1〜2時間で地球を1周する国際宇宙ステーション地球観測衛星の数倍〜数十倍もの高度だ。もちろんそこまで「登る」ためには、低軌道の衛星となるよりも、はるかに多くの燃料が必要となる。「あかつき」の細長い軌道なら、軌道投入のための燃料も少なくて済み、その分の重量を観測機器に回せるので一石二鳥。プロジェクトチームの今村剛さんは「子どもの頃から気象衛星の雲の画像を見るのが大好きで、いつまで見てても見飽きないくらい好きだったんです。金星探査でもなんとかそれをできないかな…」と考え、この軌道を思いついたそうです。

上手いこと考えてますよね。仮に金星の「静止衛星」なんてものを考えたら… 243日かけて金星を1周するという訳分からないくらいの高軌道をとらないといけませんw