宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機関連

いよいよ今夜ドッキング予定です。随時更新。


第2回高度調整マヌーバを実施しました [JAXA]

1月27日午前11時20分、宇宙ステーション補給機こうのとり」2号機(HTV2)は、第2回高度調整マヌーバを実施しました。第3回高度調整マヌーバは、1月27日午後2時22分に実施される予定です。

第3回高度調整マヌーバを実施しました [JAXA]

1月27日午後2時22分、宇宙ステーション補給機こうのとり」2号機(HTV2)は、第3回高度調整マヌーバを実施しました。

「こうのとり」2号機、ISSの後方5kmに到着 [JAXA]

宇宙ステーション補給機こうのとり」2号機(HTV2)は、1月27日午後3時08分に国際宇宙ステーションISS)後方5kmの接近開始(Approach Initiation: AI)点に到着しました。現在、「こうのとり」2号機は、AI点でISSとの相対距離を保ちながら、ISSへの接近開始を待っています。

ISS下方250mに到着 [JAXA]

宇宙ステーション補給機こうのとり」2号機(HTV2)は、1月27日午後6時47分に、国際宇宙ステーションISS)下方250m地点に到着しました。

更新している時点でおよそ30分前に下方250mにまで接近したようです。ここまで順調ですね。

ISS下方250m地点を出発 [JAXA]

宇宙ステーション補給機こうのとり」2号機(HTV2)は、1月27日午後7時20分に、国際宇宙ステーションISS)下方250m地点を出発しました。


夜側なので照明が届かず非常に暗いですが、「こうのとり」の金色のシルエットが見え始めています!

20:05 昼側へ





美しい…

接近中



あの枠の中に誘導されていきます。

ロボットアーム


カナダアームさんが写りました。

把持へ



かなり接近しています。あと10数分でアームが「こうのとり」を把持します。

管制室

予定では20:45に把持ですが、前倒しされる可能性もあるそうです。

よく見たら山中さんの背後にコウノトリww

20:33 キャプチャーポイント到着

いよいよきました。

20:36 FINAL GO

いよいよ把持へ移ります。残念ながらライブ映像がダウンリンク出来ない時間帯のようです。


20:41 把持成功!!

っしゃーーーー!!




「こうのとり」2号機がSSRMSに把持されました [JAXA]

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今回も非常に順調でした! なんか見ていてめちゃくちゃ安定してて、何時間も張り付いていたのにいつの間にかキャプチャーされてたというか… あれ?もう掴んじゃったの? という感じです。もちろんそれはこれまでチームが修得してきた技術をいかんなく発揮した結果だと思います。おめでとうございます!

この後22:45頃からハーモニー・モジュールへのドッキング作業が開始される予定です。




映像再開



これは20:57時点での映像。すでにドッキングに向けて移動が開始されているそうです。

■キャプチャー後の記者会見

トラブルもなく若干前倒しに。



−枠を示す画像処理ソフトにエラーが出たそうだが
ISS側のソフトだが我々のランデブセンサなどの値を見ながら予定通りの軌道だと確信出来たのでそれほど心配ではなかった。


−自信を持てた根拠は
しっかりセンサが捉えている事と、NASA側のデータとも照らし合わせて情報共有していたので


−1号機の時と比べて運用室は和んでいるように見えたが習熟度緊張度、チームワークなどは
打ち上げからの4日間、非常に順調だったのでリラックスしていたのかも。もちろん途中で何が起こるか分からないので緊張の連続でもあった。ある程度余裕はあった。


−現時点で気付いた所などは
1号機からの改良点がかなり反映されたと思う


−キャプチャーの瞬間、どのような声を掛け合っていたか 100点満点では何点か
これまでやって来た事が上手く行ってよかったと。ここまでは100点満点。


−あかつきの件を受けて打ち上げ前に点検をしてキャプチャーまで上手く行ったが、失敗の次のイベントとしてはどのような意気込みで
ほっとしているというのが正直。ハードウェアの改修や試験はしっかりやってきたので自信を持って臨めた。何があってもこれまでやって来た事を出せば出来ると。


−当初7日だったのを5日に短縮したが軌道を見直してもっと短くできるものなのか
可能かもしれないが今のHTVの能力・ISSの軌道条件を見れば5日ぐらいではないか。今後評価。スケジュールとしては7日・6日・5日それぞれのパターンを用意している。


−1号機でスラスタの温度が問題になったが今回は改良した事で問題がなかったのか、それともそもそも高温にならなかったのか
ランデブ高度などを見直したりしたのもあったが、1号機で見られたほどの温度上昇ではなかった


−今回のランデブの精度は
まだ評価はしていないが前回と同程度には出来ていたのでは


−日本側管制室で拍手が起こったのはどの言葉をきっかけに
NASA側のロボティクス担当が「グッドテンション(しっかり捕まえているのを確認)」と言った時に


−他にNASAの方から掛けられた言葉は
引き継ぎの時にNASA側のフライトディレクターから「コングラッチュレーション」と。運用中なのであまり長く話せないのであとでメールなどで。


(司会から)結合について同じようなサイクルがあると思うのでそろそろタナベを解放しようかと思うのですがよろしいでしょうか(会場笑い)

Station: “Grapple completed, Kounotori is grappled!” [ESA]

ESAのATVブログにキャプチャーの大判画像がアップされてます! ありがとうございます。これはガチで美しい… 「こうのとり」滞在中に出番のやって来るATV「ヨハネス・ケプラー」も是非とも無事にISSへ来て下さい!

■22:30 ISSへの結合開始

「こうのとり」2号機、ISSへの結合作業開始 [JAXA]



風呂に入っている間に始まってたw なんかかなり予定が早まったようです。



夜明けが…




明るくなるとディテールがハッキリ分かります。こんな風になってるんですね。
あとスコットさんが何か聞いてたけどどっちでもいいですって言われてました。

■23:27 接合完了

「こうのとり」2号機とハーモニー間のCBMボルトの締結完了 [JAXA]



よし!! マーカーにズレがあるように見えるのは反射のせいだろうということで無視でOKと判断されました。ここからはボルトを閉めたりなどの作業があります。16本あるボルトのうち14・5本を留めてからでないと結合部に空気を入れられないらしい。
あとなんかスコットさんがちょっと待ってくれと言われてました。

■04:05 ISSへ完全結合後の記者会見

こちらも30分ほど前倒しに。


シャトル退役を控えた中で発する事ができたメッセージは
かつて輸送系(ロケット)にトラブルが続いた時期があった。H-IIAのサブマネに呼ばれ信頼回復をと言われ責任者に。うまく走れなくても転ばないようにしようという信念。転ばない・失敗しない事=信頼性という認識でやって来た。HTVなしでISS維持は難しくなる。位置付けが上がったのは否めないと思う。あまり偉そうにするとあれなので、ある意味謙虚に、それでいて主張していくというのがいいのではないか。


−運用も2回目、自信の程は滲み出るのだろうか
(虎野氏)(彼らに)自信があった。そう見えた。初号機の時に比べて管制室に来る回数が1/5くらいに。初号機の時はついつい見に行ったものだった。今回行ったのは3・4回くらいか。
(田部)1号機は何をしても初めてで落ち着かないところがあったのは事実だが、1号機を飛ばしてみて癖などを把握出来た。フライト実績を踏まえルールの改定など。想い通りに飛んでくれた。訓練ではわざとトラブルを仕込むが本番ではバタバタする場面はなかった。


−3号機に反映すべき点などは何かあったか
初号機からの反映事項は今回問題なかった。現在のところ3号機以降に反映すべきトラブルは見いだせていない。


−3号機から搭載する国産スラスタについて
メインスラスタとRCSスラスタ、輸入品のスラスタの価格をトレードオフした開発当初は安かったが、シャトル退役が決まった時点で製造ラインが止まり価格が上昇した。3年ほど前トレードオフ国産化した方が安いと判断し昨年国産品が完成し3号機から搭載する方針に。


−成功を続けていく事がHTV-Rへの道を開くと思うが、今後「こうのとり」の発展について
このまま宇宙ステーションに荷物を運ぶだけでは日本の宇宙開発にはあまり寄与しないと思う、技術は進歩させたと思うがここで足踏みすると世界から取り残されてしまうと思うのでHTV-R・有人に繋げていくのは日本の宇宙開発の使命、そういう認識でやっていきたい。


ISSクルーからの労いの言葉などは
今はクルーも結合作業が立て込んでいて私は聞いていないが、打ち上げ直後に私のコンソールにキャディさんから直接「おめでとう」と電話が掛かってきた。


−把持の瞬間映像がなかったがクルーの習熟度などは感じたか
キャディ・コールマンさんが担当したがヒューストンでずっとロボットアームの訓練を続けていたので全面的に信頼していた。ちょうど映像が見えない(中継衛星が可視外)時間だったのは残念だったがあとで録画が見られると思っている。


−今回あえて課題を見付けるとしたら
今回いろんな宇宙船が飛んで来る。シャトルを避けるためにこうのとりを上に持っていく初めての運用があるのでそこは慎重に。


−スラスタ国産化でどれくらい安くなるか
最新の価格から比較して国産品だと(ならして)1/3。


−スラスタはHTV用に新たに開発? 他の衛星にも利用出来る?
HTVは大型なのでHTV用に開発。メーカーはこれを機に海外衛星用に売り出したいと思っている模様。


−中継を見るとアメリカ側は日本側を引き立てるような印象があったが、1号機から変わったところは
1号機が一番衝撃的だったのでこれで実績を積み重ねたなと。評価を受ける事になると思う。


−今後コストダウンの目標は
常々言っている140億というのは初号機から織り込み済みで考えている 他のところでのコストダウンは例の仕分けがあるので一生懸命考えているところ


−PROXは国産側(B系)を使用?
カナダ製のA系がメイン。3号機以降国産化にシフトしていくのでA系・B系チェックした。良好。3号機以降のデモンストレーションとして今回ISSを離脱してから国産B系をメインに使用してみようと思っている。