本日のイカロス君とあかつきくん 2011.05.31

今日はいい天気で通信も良好だったようです。IKAROSも「あかつき」も軌道がだいぶ離れていますから、こうやって余裕を持ってシフト組めるんですね。金星まではほぼ同じ軌道で同じ可視でしたから基本譲り合いな感じでした。

05/3121:11:42: 今日の IKAROS(5/31) - Daily Report - May 31, 2011 [IKAROS-blog]

さて先週末より,IKAROS運用室のあるJAXA相模原キャンパスの隣,相模原市立博物館にて
はやぶさ帰還1周年記念企画展「宇宙とつながる私たち」というものが開催されています.
http://www.remus.dti.ne.jp/~sagami/index.htm

こちらにIKAROSからもいくつか展示物が出展されています.
IKAROSセイルの実物大PM膜1/4ペタルの吊り下げ展示が目立つところですが,
「もう見飽きた」という目の肥えた方のために,
今回はフライト用のセイル膜の展開機構への巻きつけに使用された,
IKAROSセイル膜収納装置」も展示しています.

実はこの収納装置,2009年夏の宇宙研一般公開でもひっそりと展示されていました.
(覚えているというかたがいらっしゃれば感激です)
当時は収納装置だけで置いてあったのでいったいどう使われるのか不明瞭だったかもしれません

えっ、一昨年の一般公開で? うーん、写真を引っ張り出してみる。


 


このIKAROS試験モデルの後ろ側に見えているローラーの組み合わせみたいなものがもしかしてそれでしょうか? ヤバイすっかり忘れてた! お盆頃まで展示してるようなので今夏の特別公開の時にでも見に行けますかね。

ちなみに収納装置という強力な武器があっても,膜の巻きつけ作業は基本的に人海戦術です.
こういった場面で大活躍するのが,学生さんたちなんです!!
...と当時学生やっていた自分が吼えるのもなんですが,
研究室の学生を総動員し,力を合わせて巻きつけていきました.
スケジュールも非常に厳しく,最後のフライト用膜の巻きつけは2日間ほぼぶっ続けの作業で行われました.
時間が切迫しているとはいえ,膜に亀裂が見つかればその度に補修し,
慎重に作業を進めていかなければなりませんので,大変な労力を要します.
分離カメラ画像の中でIKAROSのセイルが全く破れも見えずに開いているということは,
一連の膜作業を行ってきた者たちにとっては非常に重要な結果なのです.

徹夜で巻き巻きした甲斐がありましたねw