平成23年宇宙開発委員会(第15回) 議事録 [宇宙開発委員会]

メインは19号機の話のはずですが、その他の話題で興味深いネタが。

JAXA(坂爪)】 設備が老朽化しているのは当然なのですけれども、どういう老朽化の仕方かというのを確認しています。これまで射場系の不適合というのが多かったと思います。射場系というのは、打上げの1週間ぐらい前に電源を入れます。そこで不具合が多数見つかったということがありまして、1年ほど前から、打上げがないときも電源を入れてチェックをし、打上げる前に不具合を出して完璧にしてから打上げるという姿勢に変えました。そのため、最近打上整備期間内の不適合は非常に減ってきております。
 ただ、老朽化による不適合はなくなったわけではないので、それは細かいところまで目を光らせて、射場系で起きないように予備品の準備ということも行っているところです。

ああ、単純にメンテナンスの頻度を上げて本番のトラブル頻度を下げてるんですね。

【池上委員長】 今回、H−IIAロケットに固体ブースターは幾つついているですか。2つですか。

JAXA(坂爪)】 2つです。

202型のようです。まあ1機だけですし。

【池上委員長】 地震が来た場合はちゃんとマニュアルありますよね。

JAXA(坂爪)】 はい、あります。特にロケットが種子島に来た後には、ロケットの点検、設備の点検を震度に応じてやることになっています。宇宙センターの中にも地震計が何か所かついておりまして、それに基づいて行います。

【池上委員長】 仮に地震が来たとしても、対応策というのは、整っているということですね。

JAXA(坂爪)】 はい、できています。津波が来ても、射点の位置が海抜20メートルぐらいのところにありますから、ほとんど影響ないと考えています。

あのあたり確かに高いですよね。

H-IIA F17」という表示のあるこのPSTは現在すでに撤去されていますが、高さが67mあります。なんとなくこの断崖の高さも想像できるかと思います。

【服部委員】 クリティカルな中身というのは何なのですか。

【事務局(岩佐室長)】 熱と放射線の影響が大きいです。

【服部委員】 それは時間軸と関係あるのですか。

【河内山委員】 データベースがあって、要するに5年たったときにどのぐらいの生存率があるかというの計算して、それがあるレベルだったら寿命を超えるという判断をしています。

【服部委員】 それのクリティカルパスというのは、今言われたように、放射線とか温度とかですか。

【河内山委員】 そうですね、使用条件も含めて、環境条件ですね。その影響をデータの実証レベル、要するに個々の部品の信頼度の確認したレベルの積み上げで評価しています。

【池上委員長】 燃料の問題もあるのでしょう。

【河内山委員】 燃料は比較的余裕を見ています。今、原因の究明をやられているそうですけども、今回も燃料はまだかなりあるそうです。

「だいち」の話。