CO2観測衛星:環境省、後継機の16年打ち上げ目指す [毎日]

 環境省は来年度から、宇宙航空研究開発機構JAXA)や国立環境研究所と共同で、世界で唯一の温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」の後継機開発に着手、16年の打ち上げを目指す。観測センサーと解析手法の改良で、後継機は現行の10倍の精度で観測可能になり、米国や中国のように国土が広く、排出量の多い国なら排出量を宇宙から監視できるようになる。米中や欧州連合(EU)も相次いで同様の観測衛星を打ち上げる計画で、世界の温暖化対策も「宇宙時代」に突入する。

 いぶきの運用は順調だが、設計上の耐用年数は5年。雲や大気中のちりで観測の精度が落ちる問題もあり、センサーを強化した後継機開発を決めた。

 いぶきでもある程度、実際の排出量は分かるが、国ごとの排出量まで把握するのは難しかった。しかし、より精密になる後継機は、面積が「大陸のように」広い国なら把握が可能。米中など大排出国の排出量が正確か、宇宙から検証できるほか、南米アマゾンやアフリカのコンゴ盆地などの熱帯雨林の吸収能力低下などの「異変」もいち早く察知できるようになるという。

 いぶきの成功を受け、米国は13年、中国は15年、EUも18年に同様の衛星を打ち上げる。環境省は「各国と協力して温暖化対策に役立つデータの提供を続けていきたい」と話している。

米国の2013年打ち上げは打ち上げ失敗したOCOの代替機(OCO-2)でしょうかね。「いぶき」も打ち上げから3年になりますが、かなり堅牢な設計ですしこのシリーズは長持ちしそうな気がします。後継機は環境省主体なんでしょうか?