宇宙飛行士に見る、"頂点到達後"のキャリア [東洋経済]

野口宇宙飛行士のインタビュー記事。

野口の交渉の相手は、NASAやロシア、欧州の宇宙飛行士長。皆、2回ほど宇宙飛行を経験している現役の宇宙飛行士で、年齢も近い。「普段はいい友達ですが、交渉時は、まさに探り合い。互いに自国の状況とリソース、目的の出せるところは出し、隠すところは隠す」とにやり。

訓練やら何やらで多忙な中、そんな水面下の綱引きを担っていたんですね。

「間違いなくアポロ計画の頃は『輝けるNASA』の時代で、知識や経験の蓄積があり、働く人のモチベーションは高く、つねに挑戦的な仕事があったと思います。でもそれは過去のこと。今はNASAで培ったリソースと技術力が、そのまま民間に移行しているのです」

さらに驚くのは野口飛行士がこう表現したとき。「ぶっちゃけて言えば、『NASAは高速道路局』のようなものですね。宇宙にインフラを作っている公共機関。そこに極端なモラルとか技術レベルを求めるほうがおかしい」

場が宇宙というだけで、州と州を結ぶ高速道路を作っている高速道路局と変わらない。予算もそれほど大きなわけではない。だから挑戦の場を求める人たちは、民間に流れる。さらに今、訓練中の宇宙飛行士たちも飛行後になんの仕事に就きたいか、キャリアアップのために何をすべきかを、必死に考えているというのだ。

ぶっちゃけてますねえw 従来のアウトソーシングにとどまらず今は民間が主体となってNASAから仕事を引き受ける時代ですから、当然人の流れもそうなっていくのでしょうね。

打ち上げ前はISSでインターネットが常時使える状態ではなく、やると決めていたわけではなかった。それが野口の宇宙滞在中にネットが常時使えるようになり、試しに投稿してみると、想像以上に反応がよかった。CNNが「これはスゴイ!」と第1報を伝え、野口がツィートした写真を見た新聞社から、「あの写真がほしい」となどいう反応がNASAに殺到。オバマ大統領と宇宙飛行士の交信でも話題にされるほどになる。

野口さんが長期滞在中に始めた宇宙写真のツイート、これもどうやら野口さんがNASAが渋るのを押し切って始めたそうです。