宇宙滞在中の宇宙放射線被ばく線量の大幅な低減法を初めて実証―有人宇宙探査に向けた宇宙飛行士の被ばくリスク低減に大きく貢献― [NIRS]

2010年6月16日から同年11月26日までの約半年間、ウェットタオルの遮へい体が有る6か所と無い6か所の合計12か所で放射線量の測定を行い、遮へい体の有無による被ばく線量の変化を実測しました(図3)。このうち、厚いガラス窓で遮蔽され、正確な結果を得られなかった4か所を除いて線量を求めると、遮へいがない位置では一日当たり962 µSvの線量値(4か所の線量当量の平均値)であったのに対し、遮へいがある位置では一日当たり593µSvで、遮へい体の有無で線量値が大きく変化することがわかりました。遮へい体の有無に対応した各線量計の位置における遮へい率を計算し、その平均値をとった結果、ウェットタオル遮へい体(厚さ6.3 g/cm2)による線量低減割合は37±7%(線量当量値)であることを実証しました。

なんとウェットタオルで宇宙放射線を3割以上遮蔽できたのだそうです。これは大きいですね。