宇宙航空研究開発機構部会(第44回) 配付資料 [文部科学省]

去年7月の資料ですが色々載っていたので。

(資料3)項目別評価調書(1−6) (PDF:1,582KB)

船外貨物の打上げ直前のアクセスを実現し、打上げ直前での最終調整、設定を可能に。(打ち上げ4ヶ月前→2日前:世界唯一)

HTV構成機器の国産化率が向上(コストベースで70%→80%)

輸送コストは世界水準と同等。他の宇宙機で使用されている海外製のスラスタ、通信機器と比較して、日本の国産化機器の価格は約30%低い。

HTV1,2の実績を踏まえ、射場作業の効率化を図り射場作業期間を1ヶ月短縮(6ヶ月→5ヶ月)

2度の運用経験を踏まえ、ISS係留中の運用体制を縮小し、HTV2号機係留中シフトに比べて4割の要員削減を図り、運用管制業務の効率化を促進。

打上げ直前搭載について、欧州補給機(ATV)の打ち上げ21日前に対しHTVは打ち上げ10日前

ISSへの安全な接近方法として、ISS下方からの接近、ロボットアームによる捕獲方法を確立し、米国民間ISS補給機に対する模範ともなった。また、米国民間補給機のISS近傍運用支援の要請を受け、NASA運用管制要因の要請などに対応。

はやぶさ」の熱防護剤と比べ約1/5重量の低密度アブレータにより、HTV-Rのサイズで数百キロオーダの軽量化が見込めるところ、メーカ2社との共同研究およびJAXA内作の低密度アブレータを供試体として、継ぎ目部確認試験、大型ヒートシールド(TPS)構造要素確認試験を実施し、大型化に必要なデータを取得。

開発当初、有人システムへのランデブー・ドッキングは米国とロシアしか実績がなく、HTVの実現に関してNASAから強い懸念が示されていたが、ETS-VIIによるランデブードッキングの軌道上実験の成功や、無人機とは比較にならないほどの高い信頼性の確保やフェイルセイフ・多重冗長構成による耐故障設計等、厳しい有人安全要求に対する膨大な設計・運用への対応により、NASAの信頼を確保するとともに開発を成功に導いた。

ISS運用期間延長(2016年〜2020年)に伴う物資補給計画の検討・交渉においても、NASAからHTVによる補給追加を強く要望されるなど、宇宙開発活動全体における日本の国際的なプレゼンスを向上させた。

打上げ成功率世界水準は96.7%(アリアンV97.6%、アトラスV97.3%、デルタIV95.2%)、過去5年のOnTime打上げ成功率は51%に対し、H-IIA/Bロケットの打ち上げ成功率は96%、OnTime打ち上げ率は91%。

打上環境計測を行い、カーゴに対する環境をシャトル総統まで緩和できる見通しを得、運用機に適用した。

部品材料の纏め買い、機器の削減、試験の効率化、射場作業の短縮化により、技術実証機と比較して約20%の機体のコストダウンを図った。また、ISS係留時の運用管制について、管制担当の統合等により人的資源の効率化を図り、技術実証機と比較して約50%の要員削減を図った。

(資料3)項目別評価調書(2−3) (PDF:1,270KB)

JAXAの認知度は20年度の倍近い70%台という高水準を維持。

やはりNASAから2016年以降も「こうのとり」の利用継続を要望されているようです。物資輸送には当然失敗のリスクを伴いますし、仮に日本がISSへの供出を縮小しつつ継続するとしても金銭で負担されるより実績ある技術で担保して欲しいと思いますよね当然。ESAのATVは今年引退ですし。