大規模災害、80センチの物体も識別 文科省が衛星開発へ [日経]

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 文部科学省は災害時に建物の被災状況まで詳しく把握できる観測衛星を開発する。光学センサーを備え、大きさが80センチメートルの物体まで見分けられる。観測範囲は海外の商用衛星などの2〜3倍となる幅50キロメートルで、4000キロメートルの距離を連続して観測することが可能。東日本大震災規模の災害にも対応できる。2015年度の概算要求に関連予算を盛り込み、19年度の打ち上げを目指す。

 新衛星は400億円規模のプロジェクトで、11年に運用を終えた陸域観測技術衛星「だいち」の後継機の一つにあたる。だいちは大型で光学センサーとレーダー双方を備え、センサーの判別能力は2.5メートルだった。今年5月に打ち上げた「だいち2号」は改良レーダーを搭載。高性能センサーを載せ、従来5年だった寿命を7年以上に延ばした新衛星を打ち上げれば、だいち2号などと合わせ、地上の状況を素早く詳細に把握できる体制が整う。


これは「先進光学衛星」、あるいは「広域・高分解能観測技術衛星」、そしてまたの名をALOS-3と呼ぶものですが、いやもうホント、ついに、ようやく本格的なプロジェクト化に進むようです(予算が通るかどうかはともかく)。それは大変喜ばしいのですが、2019年度って。確かにそれくらいの開発期間は必要ですが、本来ならレーダー衛星「だいち2号(ALOS-2)」とセットなんですよねえ。それが5年後ですか… 「だいち2号」の設計寿命過ぎちゃいますよ。
「光学センサ」であるというただ1点のみでASNARO-1との機能重複を指摘されプロジェクト化は遅れに遅れ、本来2016年度に打ち上げられるものが3年遅れになってしまったわけです。もちろんALOS-3の広域・高分解能という機能は無二のもので、当面その優位性は保てそうですが、にしてもこのタイムロスは決して小さくありません。