宇宙航空研究開発機構部会(第48回) 議事録 [文部科学省]

今年の夏に開催された部会ですが、議事録が公開されていたので。

【郄橋部会長】  そうすると、いずれにしても、ALOS−3が今度光学ということになると思うんですが、それとALOS−2、両方、2基体制で観測していくと、そういう方針なんですね。

【山本理事】  はい、是非そういう方向で提案させていただきたいと思っています。

やはり先進光学衛星はALOS-3という認識であるようですね。

【長谷川理事】  研究費用としていただいている予算は限られているので、現在は小さな回収カプセルを「こうのとり」から帰還のときに利用して出して、それでピンポイント着陸みたいなものを海の中でやっていこうかという方向で進めようとしています。キーポイントは断熱材と誘導制御で、その他の技術は既に「はやぶさ」を含めて従来やってきたものをいかにして最新化するかというだけなので、リスクは少ないと思いますが、小型衛星の中にいかにコンパクトにいろんなものを入れていくか、最新の民生のコンピューター技術の中にいかにソフトを入れていくかという観点でありまして、実証することが一つの次のきっかけになるだろうと思って、今、着々と準備をさせていただいています。

【郄橋部会長】  まだスケジュールは決まっていないのですか。

【長谷川理事】  我々の目標としては2017年ぐらいに「こうのとり」を上げるときに一緒に戻せないかということを目指してやっています。

これは以前から小耳に挟みますが、具体的にはどの程度の規模のものなんでしょう。i-Ballのサイズで誘導制御というのも難しい気がしますし、最低でも差し渡しメートル単位はありそうですよね。

【長谷川理事】  いえ、宇宙ステーションをアピールしたいので、それにはヘジテートしないで、最近はどんどん言うようにさせてもらいました。最初はNASAに懸念をして、彼らがある面で米国民間育成をやっている関係があって、あんまり批判的なことを言うのをすごくよしとしなかったんですけど、どちらかというと、オービタルも含めて、最近また遅れているんです。HTVは言った日を必ず守ってくれるので、アンカーで、まずプランは入れるんですね。で、ATVはあと1個で終わっちゃうので、そうすると、HTVを最初にプランの中に2020年まで入れておいて、その中にオービタルとスペースXをいかに入れていくかというプロセスになるんだそうです。最近もオービタルが延びましたけれども、一番困るのは、一体いつ上がるんだか分からないということで、物資を持っていって帰すというときの便のスケジュールが組めなくなってしまうので、その点は逆に我々のHTVの技術的なものを含めた運営そのものをNASAが評価してくれて、要はHTVみたいなのをたくさん欲しいということを、またまた言い出したということの背景でもありますね。

プログレスはロシア側なので置いとくとして、HTVのオンタイムっぷりは群を抜いていますから、やはり主軸になってくるんでしょうか。