「命令に従い殺害」イラクの香田さん事件、容疑者語る [朝日]

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バドル容疑者はバグダッド出身。工業専門学校を中退して00年にイラク陸軍に入った。旧フセイン政権崩壊後、「米軍からの自衛のため」地元の武装組織に入った。メンバー7人の多くは顔見知りで、決まった組織名もなく、米軍への攻撃を繰り返していた。グループからは、月に10万ディナール(約7000円)を生活費として受け取った。「国を守るための『聖戦』に加わりたかった」という。

やがて、サーイル・アルサヤドというリーダーから伝わる命令は、米軍協力者のイラク人やイラク治安部隊の殺害に変わっていった。上部組織はスンニ派武装勢力イラクイスラム軍だと一度聞いたことがあるが、「よく分からない。必要以上のことを聞けばスパイと疑われて殺される。とにかく命令に従った」。香田さん拉致の声明ビデオは「イラクアルカイダ機構」名義で出ている。

同容疑者は昨年7月、母親のいるエジプトやヨルダンに逃れた。今年1月バグダッドに戻り、女性に求婚しようとした前日に逮捕されたという。

香田さんは暴行や手足を拘束されることはなく、食事は1日3回与えられていたという。香田さんの父真澄さん(55)の容疑者逮捕を受けた「今はむなしさだけがつのる」とのコメントを伝え、謝罪の言葉はないのかと聞くと、「自分に何が言えるというんだ。受けた命令を実行しただけだ。起きたことは起きたことだ」と話した。

一昨年、香田証生さんを拉致し殺害したテロリストのメンバーの一人が逮捕されたそうです。 しかしかなり末端構成員だったようで、あくまで「命令に従った」の一点張り。 手段が目的化した一例ですね…