『神様のパズル』を読んだ

何ヶ月か前にどこかのblogの紹介記事で見た憶えのある本を映画化コーナーで発見したので買ってみた。 文庫1冊読破するのに1週間かける自分が久しぶりに2日で読んでしまいました。 だいたいいつも寝る前に読むから寝不足w
見た目ライトノベルっぽいのに物理用語が平気な顔して連発されるSF(一応、読めば流れとして理解できると思う)でありながらストーリーとしては青春モノ。 思いっきり要約すれば「就活しながら婆ちゃんの田んぼで宇宙開闢」というえらい対比で話軸が同時進行し、最後には何気無く纏まっちゃってて面白いです。 加速器の真下で宇宙を考えながら稲作に励む主人公との対比はシュールというかクール。 「”無”ならそこらじゅうに転がっている」言われてみればそうで、ならば人の手でもビッグ・バンを起こせるんじゃないかとゼミでディベートしつつ夜な夜なエロパワーでかき集めたUDで実行する宇宙開闢シミュレーションの様子はなかなかスリリングです。 なんとなく藤子・F・不二雄の『創世日記』を彷彿とさせました。 
ちなみに自分は工房の頃「膨張しつづけるこの宇宙のはるか外側にも別の宇宙があったりして」なんて妄想したクチです。 多分そのテの人には面白いんじゃないでしょうか。

 
 神様のパズル
 著者:機本伸司
 出版:角川春樹事務所
 発売:2006/05