X線天文衛星「すざく」の観測データについて [JAXA]

【米国天文学会発表概要】
1993年に打ち上げられたX線天文衛星「あすか」によって、遠くにある銀河の一つであるMCG-6-30-15において活動銀河核X線の中に、幅の広い鉄輝線が存在することが発見されましたが、これまでは観測した結果不確定な部分が大きく、広がった輝線の存在そのものを疑問視する意見もありました。
今回、「すざく」の観測により、不確定な部分が取り除かれ、ブラックホールの強い重力の影響による鉄輝線の広がりの存在が確認され、「あすか」の発見を確定的なものにしました。
これにより、鉄輝線を利用したブラックホールの精密測定への道が拓かれることが期待されます。

去年7月に打ち上げられた「すざく」が新しい発見をしたようです。 全天サーベイを行なう「あかり」や、太陽の内部を暴く「ひので」も従来のものより更に精度を高めた観測機器を多数搭載しているので、どんな成果をもたらすのか今から非常に楽しみです。