1月21日付・読売社説(1) [宇宙基本法]「日本を『後進国』にしないために」 [読売]

前半は大筋で同意なんですが

日本の宇宙開発は今、苦境にある。

例えば、打ち上げロケットはH2Aだけだ。先端ロケットだが、成功率は91%程度で、世界水準に達していない。大き過ぎて小型、中型の衛星を上げるには小回りが利かない。打ち上げビジネスへの参入が期待されるが、実現しない。

衛星は、世界的に注目されるようなプロジェクトが少ない。産業界も実用衛星の受注はほとんどなく、政府の研究開発絡みが頼りだ。これでは技術力の維持さえ難しい、と言われる。

中国、インドなども宇宙開発・利用に本腰を入れている。このままでは、日本は宇宙後進国になりかねない。

太字の部分がどうも。 H-IIAの場合、この打ち上げ回数での成功率はかなり優秀と言えますし、逆に言えば不足しているのは打ち上げ実績でしょう。 そして、「世界的に注目されるような」という点においては科学衛星・技術試験衛星にも言及しなければ片手落ちですし、また国産衛星が官需頼みなのは301条により商業分野の成熟を待たずして市場開放を迫られたからです。 この社説の冒頭で述べられているとおり、それらはまさに「政策」として対処すべき問題と思います。