宇宙に巨大な「破片の雲」・中国の衛星破壊実験で衝突の恐れ [日経]

中国の弾道ミサイルによる人工衛星破壊実験を受けて、米政府当局者らは22日、宇宙空間に破壊された衛星の破片によるスペースデブリ宇宙ごみ)が大規模な「雲」を形成しており、各国の衛星のほか、国際宇宙ステーションにも衝突する恐れがあると警告した。ロイター通信が伝えた。

また、専門家はデブリが高度約400キロから約3000キロの広い宇宙空間にわたり観測され、この軌道上にある120個以上の衛星が危険にさらされていると強調。軍事衛星のほか、民間衛星へ衝突すれば日常生活に影響が出かねず、国際的にも懸念が広がっている。

ロイター通信によると、米国防総省関係者は「今回の実験が国際宇宙ステーションも含めて(衛星とデブリによる)衝突の危険性を高めたことは間違いない」と批判した。同ステーションは日本などが参加し高度約400キロの軌道上に建設中。

高度400〜3000kmて! しかも極軌道だから、更に広範囲にわたり拡散するでしょうね。 ろくでもないことだ。

>>中国、再度の衛星破壊実験は否定 [日経]

中国外務省の劉建超報道局長は23日の定例会見で、宇宙空間で人工衛星破壊実験を実施したことを確認した。中国政府が実験を公式に認めたのは初めて。劉局長はまた、実験後に日米両国などに通報したことを明らかにすると同時に「現時点で再度の実験を行う計画があるとは聞いていない」と述べた。「日本が望むなら意見交換を歓迎する」とも語った。

一方で塩崎恭久官房長官は同日、都内で王毅駐日中国大使と会い、人工衛星の撃墜実験に関する中国政府の説明が不十分と抗議した。長官は同日の記者会見で「『宇宙において先般、一回の実験を行った』との通報があったが、それ以上の細かな情報がなかった」と述べ、引き続き説明を求める考えを示した。

中国側は「自らが破壊実験を実施した」とまでは明言しないものの、宇宙空間において破壊実験が行われた事実、また「一回の実験を行った」ことを認めましたので、これでほぼ完全にクロですね。

>>中国が衛星破壊実験を初めて認める 中国外務省の会見で [朝日]

劉局長は、実験実施は「いかなる国に向けたものでもなく、いかなる国にとっても脅威にならない」と強調した。

劉局長は、衛星破壊実験について「隠すような問題ではなく、実際に各国が関心を表明した後、すぐに各国に状況を伝えた」と説明。「中国は一貫して宇宙の平和利用を主張している。いかなる形での宇宙での軍拡競争にも参加することはない」と述べた。再実験の可能性については「現在計画があるとは聞いていない」とした。

これが「平和利用」で「いかなる国にも脅威にならない」ねえ。 全ての国の衛星が影響を受けるわけですが