中国のスペースデブリが接近、NASAが衛星を緊急回避 [Technobahn]

Terra衛星は1999年に打ち上げられたNASA地球観測衛星。軌道高度は、700−737km。 対して中国がA-SAT実験の標的として破壊した衛星「Fengyun 1-C」の軌道高度は850km だった。

NASAによると現状のままTerra衛星の軌道コースを維持した場合、数日以内にFengyun 1 -Cのスペースデブリと衝突する可能性が7%となったために、Terra衛星の軌道を変更し たと説明している。この軌道変更操作の結果、Terra衛星の軌道は0.8マイル(約1.3km) 修正された。NASAではこの軌道変更の結果、Fengyun 1-Cのスペースデブリとの衝突の 確率はゼロになったとも述べている。

NASAの説明によると6月18日、米空軍から提供された軌道デブリ報告書(Orbital Debris Report )によりTerra衛星がFengyun 1-Cのスペースデブリと衝突する可能性が 高まったことが判明。この報告書にはTerra衛星の軌道に接近してきたのは15インチ大 (約40cm)のスペースデブリと記載されていたとしている。

7%ってかなり高い確率ですね。 「だいち」にもこのデブリがかなり接近することが指摘されていましたが、これらはあくまで地上からの観測で発見されたデブリだけでの話であり、10cm以下の微小デブリとなるとさらに膨大な数になるでしょうね。 同じような軌道を並行していたとしても、わずかな軌道傾斜角の差でかなりの相対速度があり、衝突すれば衛星を機能喪失されるに十分な破壊力を持つと思われます。 まったく傍迷惑な話です。