月周回衛星「かぐや(SELENE)」の地形カメラおよびマルチバンドイメージャによる観測について [JAXA]

おおっ、ついに観測画像が出てきた!


地形カメラ(TC)は、可視域波長帯で衛星の真下に対してやや斜め前方・後方を撮影する2台のカメラで、世界で初めて、10mという非常に高い分解能による月全球の立体視(ステレオ)観測を月の昼間の領域に対して行います。平成19年11月3日に地形カメラの初期機能確認を行い、南極域の夏の時期の立体視観測に成功しました(図1、図2)。その後、立体視観測データをもとに3次元地形画像を作成しました(図3)。
地形カメラの高解像度での立体視観測により得られる精密な3次元地形画像は、月に特徴的な地形がどのようにできたのかをあきらかにする重要なデータとなります。また、クレータの分布の詳細な調査によって、月面の様々な地域がいつできたのかを、これまで以上の確かさをもって推定できるようになり、月がどのように生まれ、その後、月の内部やその表面がどのように変化してきたかをより詳しく調べることができるようになります。さらに、地形カメラのデータは、地形や日照条件など将来の月面拠点の設置をはじめ、月面上での有人活動の検討へ利用されることが期待されます。

ちょ、なんという解像度! 90年代にアメリカが送り込んだクレメンタインの画像と比較されてますがこれはもう圧倒的というか、おまけに3次元地形画像も得られてますけどなんか月面の風景をそのまま切り出したかのような… これを全球で観測しようというわけですよ。 マルチバンドイメージャーも物凄く精細ですし、もうね、強力過ぎますね。