費用60億円の迎撃ミサイル発射実験、海自が失敗 [読売]

防衛省に入った連絡によると、海上自衛隊イージス艦「ちょうかい」は19日午後4時20分(日本時間20日午前11時20分)ごろ、米ハワイ沖の太平洋上で弾道ミサイルを大気圏外で迎撃するミサイル「SM3」の発射実験を行ったが、失敗した。

海上発射型による弾道ミサイル防衛の実射実験は昨年12月、イージス艦「こんごう」が成功しており、今回が2回目の実験。今回の実験失敗は日本が進めるミサイル防衛(MD)の計画についても大きな影響を与えるとみられる。

海自側は前回、米軍側が模擬弾を発射する時間を事前に知らされていたが、今回は知らされていなかった。実験は実戦形式で行われ、ちょうかいがレーダーを使って模擬弾発射を探知して、追尾、実際にSM3を発射したが、模擬弾の迎撃に失敗したという。実験にかかった費用は約60億円とされる。

日本のミサイル防衛は、海上からイージス艦が迎撃ミサイルSM3を発射し、撃ち漏らした場合、地上発射型の地対空誘導弾PAC3が再迎撃する二段構えとなっている。

今年9月には、米ニューメキシコ州でPAC3の実射実験が成功していた。

今回の実験は迎撃の対応手順を確認するためのものだったそうですが、それ自体は正常だったそうです。

ミサイル迎撃失敗、弾頭部分に不具合の可能性 [読売]

防衛省によると、実験は海自側に発射実験を知らせない実戦形式で行われた。米軍施設から模擬弾を発射後、数百キロ離れた海上に停泊していたちょうかいはレーダーを使って模擬弾を探知し、3分後にはSM3を発射。SM3は正常なコースを飛行したが、迎撃数秒前に弾頭が模擬弾を見失い、実験は失敗した。

SM3は標的に接近すると、弾頭の赤外線センサーが標的を発見し、迎撃する仕組みになっている。同省は「イージス艦のシステムに問題はなかった。SM3の弾頭に何らかの不具合が発生したと考えられる」としている。

直前まで正常に追尾していたということで、どうやらセンサに不具合が発生した可能性があるそうです。 まあ今回は実戦での対応を想定して行なわれただけにこれでまた有効性に疑問符、とかどこかから言われたりしそうですが、こういうのは実験で洗い出してなんぼなのでこれを改善して歩留まり向上に結び付けられればよりシステムとしての信頼性が高まるというだけの話なのであります。 コレに限らず科学技術全般の話としても同じことです。