まいど1号、雷とらえた…広域電磁波、豪上空などで [読売]

1月23日に打ち上げられた東大阪宇宙開発協同組合の雷観測衛星「まいど1号」が12日から14日にかけて、宇宙からの雷観測に成功した。雷センサーを開発した大阪大によると、雷が出す様々な周波数の電磁波を一度にとらえたのは世界初という。

まいど1号は、機体の姿勢制御や太陽電池の発電量の点検を終え、今月2日に搭載カメラによる日本列島の撮影に成功。3月にも始まる本格的な雷観測に向け、雷センサーの機能確認をしたところ、オーストラリアやアフリカ上空などで雷が発する電磁波をとらえた。

阪大によると、雷センサーは正常に機能し、ノイズのない良質なデータが得られた。従来、同様のセンサーを搭載した衛星はあったが、特定の周波数の電磁波しかとらえられなかった。今回、技術的に困難とされてきた25〜100メガ・ヘルツという広帯域の電磁波の観測に成功したことで、雷研究に大きく貢献しそうだ。

阪大の河崎善一郎教授は「良好なデータが得られたので、解析すれば雷が雲の中を動く様子が見える。雷センサーは搭載が決まった国際宇宙ステーションでも活躍してくれるだろう」と話す。

まいど1号」が順調にデータを取得。 雷センサはより精度を上げたものを今後「きぼう」に搭載するそうです。