宇宙研相模原キャンパス一般公開2009に行ってきた

ほんじゃ行ってきますー

07:33 新幹線


今日も多分2時間くらいしか寝てません。

10:30 相模原キャンパス着


長蛇の列のバスを待つより歩いた方があるいは早いのではないだろうかと思い至り、徒歩。

M-Vロケット実機

 
新たに展示されているM-V実機! 貫禄ありすぎてたまらん。 動画は撮ったんですが他の人の顔が写りまくってたので上げるのは止めときます。

■第1会場

有人月探査計画

 
 
アンケート結果発表。あとH-IIBロケットのポスターが壁面に。春先の宇宙探査イベントにも出てたローバーもあり。こいつにも早く本番が来るといいな。

はやぶさ

 
はやぶさ」のカプセルにサンプルが入っていたら… こういう風に取り扱われます。そういえば帰還予定まであと1年切ってるんですよね。来年の一般公開ではこのブースがお祭り騒ぎになってるといいなあ。


  
  

はやぶさ2に関する構想。松浦晋也さんが紹介してたとおり、衝突機と着陸機の2機構成。これは凄いですね、発破かけて内部のサンプルをゲットですよ。NASA小惑星探査計画OSIRISに何とか先んじようと色々手を打っているようです。



はやぶさ2への応援メッセージ

と、ここでPLANET-Cの講演の時間になったので向かいの国立近代美術館に。ついでに雨が降り出した。

11:05 講演「金星探査機PLANET-C

  
プロマネの中村先生が講師で、進行は阪本先生。PLANET-Cは金星の気象衛星で、ESAのヴィーナスエクスプレスは極軌道、PLANET-Cは楕円軌道でカバーしあう。何故今金星なのかというと、90年代に観測技術のブレイクスルーがあり分厚い雲を近赤外線の波長域で透視するように観測することが可能に。観測データが蓄積されると地形の状態も見えてくるらしい。打ち上げは金星の公転軌道面の傾斜により半年ごとにタイミングがあるが、地球スイングバイで合わせることも可能。広報予算が今0円だが(会場笑い)企業とかも交えて色々考え中、秋頃には騒がしくなってくるかも。愛称は(基本ISASは内部募集だが)候補案から選んでもらうなど検討中。H-IIAで打ち上げることになったが、最初からそうなら探査機ももっと重量級になってた。変更された時点で設計が終わってたので間に合わなかったが、そのおかげで喜んでいるチームも(IKAROS)。あと今回も民間の相乗りあり。あと第4会場?に組み立て中のPLANET-C実機があるから見に行ってね! などなど、面白い話がたんまり聞けました。

ソーラーセイルミッション「IKAROS

再び第1会場に。
  
ソーラー電力セイルで木星狙ってますよ−。発電能力は距離の二乗で減少していくので太陽電池パネルじゃおっつかない、原子力電池はアレでヤヴァイ、よろしいならばセイルで発電だ。なんか展開機構の実物の試作機が見られるらしいのであとで回ろう。



ポリアミド酸合成中。ここからポリイミド(黄色い極薄の膜)を作ります。



姿勢制御はセイルの反射特性を電気的に制御!することにより行なう。話には聞いてましたが今回は写真付きの解説です。


 
この辺は前にも載せましたかね。

「かぐや」

 
  
こっちも人が多いですねえ。ガンマ線分光計やマルチバンドイメージャの新しい画像も公開されてましたよ。カリウム


 

天文衛星への階段


常に最先端を走るISASに抜け目なし



「あかり」が観測した全天画像のポスター。これはほしい。



お宝です。

SPICA

  
次世代赤外線天文衛星SPICA。2017年打ち上げ目標。ラグランジュ2。ハッブルを上回る大口径。これもとても楽しみです。

小型科学衛星シリーズ

 
1号機は惑星観測衛星SPRINT-ANECが小型標準バスを作りますよ−。



ジオスペース探査。ジオテイル系。ヴァン・アレン帯を観測します。ただ最近太陽活動が低調続きなのでこれ如何によっては打ち上げ時期がずれるかも知れないそうです。2号機候補。



小型月着陸実験機SLIM。来ましたね。かつての着陸計画SELENE-B関係者が開発に携わっているそうです。打ち上げは2014年頃? SELENE2の前に実施。大きさ的には本体部が1m四方くらいで、とにかく着陸するためだけの試験機。カメラくらいは積むかも。通信方法とか検討中。月周回軌道から自立的に着陸を行なうが、降り始める前にまず「ここ降りていい?」と聞いてくるらしい。



重力波観測衛星DPF。ぐはあ、こっち聞くの忘れてた。

ASTRO-G


大型展開アンテナの試験の様子。

衛星運用


ディスプレイに映し出されているのは「はやぶさ」の運用室だそうですよ!

■第2会場

  

中庭で探査ロボット実演。バッテリは外部電源ですが動作は自律制御で、岩とか避けながら秒速数cmで走行してます。



オーロラ観測衛星「れいめい」運用室



いつの間にか雨は上がっていました。昼飯抜きで巡回続行。


■第3会場

宇宙農業


カイコ養殖構想(食用)。女性はドン引きでしたが自分は別に苦手じゃないというかむしろコイツは可愛い。うちのおかんなんて昔近所の子供らの前でミノムシを蓑から引きずり出そうとしたりしてましたし自分は海釣りでゴカイとかよく触ったり噛まれたりしてましたしね。

人口オーロラ

写真は撮ってませんでしたが、前回の待ち時間の長さを考慮して終了間際に空いてきてから並んで見ました。

次世代推進システム。磁気セイル実証機を2013年に打ち上げ予定。IKAROSが太陽光ならこちらは太陽風です。これは楽しみ。

電気推進

はやぶさ」などに搭載しているイオンエンジンとか。

  

去年から試験中の新型イオンエンジンμ20ですが、つい先週5000時間を達成したそうです。来年には10000時間行きますかね。



こちらは「はやぶさ」搭載型のμ10。



これまで消費したキセノンは22kg。まだまだ残ってます。解説の人曰く「うちのボスは悲観的な見方をするが一番はやぶさを帰してやりたいと願っていると思う、もう一人のボスは楽観的(笑)」 K先生とK先生ですねわかります。


  
放出される電波を減らす研究中。ステルス戦闘機のイラストは勿論嘘だそうですw


 

 
 
 

■第4会場

組み立て中のPLANET-C実機

 

たまらん。これが来年金星に飛びます。
 

今日は土曜で休みでしたが、1日目の昨日は実際に作業が行なわれていたそうです。右の四角い骨組みが本体で、中心の黒い筒状の部分に推進剤タンクが入ってます。左のパカッと開いたカバー状のものに観測センサや電子機器などが取り付けられていて、これを本体に被せるようにして組み立てます。1年後には無事飛び立ってろよ−。

熱制御


火星探査機「のぞみ」の熱構造モデル。


 

断熱材について色々話を聞く。金色の部分が黄色っぽかったりオレンジっぽかったりするのはまあ製造の違いで、メーカーとかによっても違うらしい。ここに置いてある黄色い方が微妙に性能が良いという話。写真撮るの忘れてました。銀色のはラジエーター。なんか色々特性を組み合わせて温度によって断熱したり放熱したりという素材が開発されてるらしいく、今日みたいな暑い日はそんな服があったら便利だな!と思ったんですがよく考えたらどっちにしろ空気が籠もって暑そうですねというようなとてもどうでもいい話もしました。




赤外線天文衛星「あかり」の試験モデル



の横に、水星探査機MMOの構造試験モデルがありました。MMOは欧州のベピ・コロンボと合体して2014年打ち上げ予定です。

 

IKAROS

 


ハァハァ。展開機構のプロトモデルですよ。想像してたより重厚感がありました。

 
IKAROSのアンテナ。



MMOの輸送コンテナがありました。


 
MMOの中利得アンテナ。



電波無響室。PLANET-C1/2モデルの試験が行なわれています。くるくる回っています。


 
無重力実験システム。大気球から自由落下させるやつですね。二重構造らしい。


 
いわゆる弾み車。回転する台に乗ってから重さ数kgの円盤を持ち、それを回転させて傾けると身体が回転します。これはマジ面白すぎる。思わず2回転してしまいました。

■第5会場


毎度ながらお祭り会場です。



ミニ四レーサーも太陽エネルギーの時代。



磁気圏をフォーメーションフライトで観測。

宇宙通信

はやぶさ」の声

テレメトリデータの音声化でしょうか。ピヨピヨ。可愛すぎるだろ畜生!

太陽発電衛星

  
 

SSPS! 宇宙ステーションでの技術実証も。焼き鳥の調理には使えません。

大気球


薄さ6ミクロンの膜。極薄です。

次期固体


M-Vロケットのフェアリング。でけええー。これは実機のものらしい。



内之浦ジオラマ



フェアリングのアクセス窓ですかね。



第3段。ほぼ本物だそうです。この無骨さがたまりません。



第1段の上半分?



次期固体イプシロンの構造図。上段がフェアリングに納まります。



ブーストステージにエタノール推進も検討中。



基本諸元



イプシロン下敷。



次期固体イプシロンの縮小模型。上段が若干窄まっているようです。

シミュレーション


H-IIBロケットが初出展だそうです。

再使用ロケット

 
RVT! RVT! 宇宙旅行に関するアンケートに答えてRVTうちわGET。再使用だもの。

生協

 

宇宙関係の本やグッズ・ドリンクなどが割引セール。宇宙兄弟プッシュ。ちなみにあの本はありませんでしたw 「辺塚だいだい」なる内之浦ご当地ドリンクがあり1本購入。あっさりしてて喉が潤います。



ちなみに各ブースに置いてあるパンフを集めてバインダーに留めると「ミニミニ図鑑」が完成します。これ結構いいですよね。全部集めるだけで自然と一回りできますし、後から何を見て回ったか思い出せますし。明らかに対象年齢の異なる難易度の内容が混在しているなどブースごとに特色があるのも面白かったりします。こちらでデータがダウンロードできるようです。


というわけで今回も色々見たり聞いたり触ったりで楽しかったですが、もうちょっと話を聞いて回りたかったのに時間が足りなくて少し後悔。あと1時間は早く来ないとなあ。1聞けば10返ってくる勢いで物凄く熱心に解説してくれる中の人の解説は本当に面白かった。あと今回も森田先生の次期固体話を聞き忘れた('A`) 今回は2日間開催ということで来場者数は合計13588名だったそうで、これは去年の約2倍でしたが2日間に分散されたおかげで適度に動き回りやすく、動員者数も増えて良かったと思いますが中の人は本当にお疲れさまでした。
ていうか画像をまとめてみると100枚以上アップしてしまいましたね… 我ながら何でこんな大量に… 更新遅くなってすみませんでした。