憲法秩序に反しているのは宮内庁 ― 天皇の親善外交について憲法学から考える [Nothing Ventured, Nothing Gained.]

先日の宮内庁とのゴタゴタの件。

しかし、官僚ということになれば話は違います。彼らは民意を経ていない官僚に過ぎません。

上級官僚が公に内閣の方針にあからさまに批判することは、憲法72条の定める内閣総理大臣の行政各部に対する指揮監督権に背くものであり、憲法秩序を乱す許し難い行為です。

今回を機に、内閣の助言と承認のあり方についても、宮内庁任せにせず、しっかりと内閣において、憲法秩序に従った運用をしてほしいと思います。

【佐藤優の眼光紙背】羽毛田信吾宮内庁長官は尊皇のまこと心をもっているのだろうか? [livedoorニュース]

小沢氏の対応に問題があると考えるならば、国民は次の選挙で、小沢氏並びに同氏と考え方を同じくする民主党の議員を落選させるという形で、影響を行使することができる。これに対して、羽毛田宮内庁長官をはじめとする官僚は、身分保障がなされているので、国民の力によって排除することはできない。

なるほどと納得できた部分。宮内庁長官が主張を行なう事にどのような問題があるかという話ですが、説得力を感じました。進退を賭すべきであるという小沢氏の主張が一理あるようです。
ただまあ根本的に何が気に食わないかという話をすれば、中国に対して一度ちゃんと断っている話を強引にねじ込んだことと小沢氏周辺から積極的な政治的判断がプンプンすること(そもそも政府も政治的に重要だからとか言ってしまってますが)、更にそれを屁とも思わない物言い。国事かどうかという解釈論は置くとして、内閣が助言と承認を行なったことである方向への政治的な色彩を濃くする、あるいはそのような意図が働くとしたらそれは一線を越えた政治利用と批判される事になるでしょうし、むしろ内閣はそれを抑制する必要があると思いますね。立場上政治と無縁でないと開き直るならば尚更だと思います。