月有人探査計画、オバマ政権打ち切る方針 AP報道 [朝日]

AP通信は28日、オバマ米大統領アポロ計画以来の月有人探査計画を打ち切る方針、と報じた。国際宇宙ステーション(ISS)の運用は5年間延長して2020年までとする。大統領が2月1日に発表する11年度予算教書の概要に盛り込まれる見通しだ。

月有人探査計画は「コンステレーション計画」と呼ばれ、04年にブッシュ前大統領が発表した新宇宙戦略に基づいて航空宇宙局(NASA)が進めているが、次世代ロケット「アレス」の開発などに膨大な経費がかかっている。

報道によると、予算教書には同計画を進める予算は盛り込まれず、実質的に打ち切られる。ただ打ち切りには、宇宙航空産業の人員削減を懸念する連邦議会の承認が必要で、曲折も予想される。

一方、ISSの運用延長のための予算は確保される見通しで、実験棟「きぼう」を昨年完成させたばかりの日本には朗報。しかし、米国が月有人探査を断念すると、宇宙基本計画で月探査を柱に据えた日本の宇宙開発の行方も不透明感が増すことになる。

米政府、有人月探査を断念…ISSは5年延長 [読売]

一方、有人宇宙船を運ぶNASAの新型ロケット「アレス1」は開発を打ち切り、民間企業が開発する新ロケットを活用する。

月とそれに続く火星探査は、ブッシュ前政権が04年に目標に設定した。しかし景気悪化で予算が大幅に不足、オバマ政権は抜本的に見直す作業を進めていた。NASAは、比較的予算が少なくて済む小惑星探査などを検討するとみられる。

んー、どうやら本当に現行コンステレーション計画は中止されそうですね。まあISSが2020年まで延長されるとなればHTVの運用や発展の余地が大幅に伸び「きぼう」も長生きできるとあって、その面ではメリットが無くもない。ただ月探査計画はどうするんでしょう。ひと月ほど前に宇宙開発戦略本部無人探査案を纏めてましたが、果たしてこれに左右されるのかどうか。
仮に小惑星への有人探査に舵を切るならば日本でも「はやぶさ」系に比重が傾くなんて事も有り得そうですが、いずれにしろ腰を据えてさっさとプロジェクト化を進めて欲しいものです。日本が。