今週のはやぶさ君 2010年4月1日[更新] [ISAS/JAXA]

はやぶさ君はいったんイオンエンジンを止めて、もう一度、位置と速度を測定しています。
イオンエンジンの連続運転はこれで終わりです。これからは、はやぶさ君の位置と速度を測定しては、少しずつ、少しずつ、慎重に吹いて調整していきます。

イオンエンジン連続運転終了後も順調のようです。

はやぶさ君の運用計画には、時々“リオリ”という言葉が登場します。リオリちゃんは、沙織ちゃんの妹、ではなく、リオリエンテーション(向きなおし、姿勢変更)の略です。
はやぶさ君の送ってくる姿勢データを見ながら、イオンエンジンを吹く向きや、太陽光圧や、太陽電池の日の当たり具合や、地球との通信の向きなどを考えに入れて計算し、こまごまと調整します。

なにこの擬人化するする詐欺w


あと今回は軌道情報も一緒に来てますね。

はやぶさ」は、3月27日に、昨年春からの第2期の軌道制御を終了しました。3月31日に得られた軌道の推定値によれば、ほぼ計画された目標点を通過する軌道に到達したことが確認されました。
BR-BT図で見るように、計画通りに目標点を捉えていることがわかります。慣性系での図では、目標軌道よりも鋭く曲がる軌道となっているように見えますが、これは、到達点との間になお誤差が残っていることを示しています。昨年11月から採った新たなイオンエンジンの運転形態では、どうしても直接には監視・管理できない情報があって、このために実際の推力の大きさに誤差が出てしまいます。図でみるようにスウィングバイは非常に大きな感度をもっているわけです。われわれもよく多用する手法ですが、大きな軌道制御能力をもつ反面、非常に正確な誘導技術を必要とします。

これから6月までの間に、さらに数回にわたって軌道の微調整を行っていきますが、NASA深宇宙局網の支援も得て、軌道修正中は、実時間での常時監視を行って、この誤差を把握し、精密に誘導していく計画です。

今後はニコイチ運用で生じた誤差を修正しつつ精密誘導していくそうです。