「はやぶさ」カプセル、1mm以上の試料は無し [読売]

宇宙機構はやぶさプロジェクトチームは同日夕、カプセルが破損していないかをエックス線で検査した。1ミリ・メートル間隔で調べたところ、カプセル内の密封容器は壊れていなかったが、その中に砂や石などの試料はみつからなかった。

はやぶさは、2005年に小惑星イトカワに着陸した際、表面の砂などの採取を試みた。しかし、装置がうまく働かなかったため、いまは0・01〜0・1ミリ・メートルほどの小さな試料が入っていることに望みをかけている。

今後、カプセルを解体して密封容器だけを取り出し、エックス線で再度検査。その後、開封して詳しく内容物を調べる。中に試料が入っているかどうかが判明するまでには、数か月かかる見通し。

「はやぶさ」カプセルが日本に到着、非破壊検査で異常なし [AstroArts]

もしコンテナ内部にサンプルが採取されていれば、サンプルキャッチャーを傾けてサンプルを石英の皿に取り分けたり特殊なヘラでかき出したりする。小惑星イトカワ」のサンプルはかなり微小なものである可能性が高く、必要に応じて微細作業装置(マイクロマニピュレータ)が使用される可能性もあり、顕微鏡を使った回収には時間がかかるとみられている。取り出されたサンプルは、北海道大・茨城大・東京大・首都大学東京・大阪大・岡山大・九州大の研究者などで構成される初期分析チームに配布され、詳しく分析される。

うむ、どうやら大物サンプルは入っていない模様です。いささか残念ではありますがwここまでは想定内。微粒子状のサンプルが入っている可能性があるので、今後慎重に確認作業が行なわれる見通しです。

「はやぶさ」のカプセル、生まれた施設到着 [読売]

カプセル表面に、打ち上げ前の2003年3月18日という日付と、カプセル開発などに携わった20人の名前が書かれた名刺大の紙がはられているのが見つかった。名前ははっきり読める状態で、大気圏突入時に紙が傷むような熱はかからず、安全に落下した様子がうかがえたという。

「見つかった」ってそんな何かの重要証拠みたいなwww しかし中に貼っただけの紙が品質を維持した状態だったというのは凄いですね。


記者会見などの様子も。


こちらにも相模原「帰還」時の様子をアップしてくださった方がいます!

【はやぶさ】カプセルが相模原到着「新生児のままという感じ」 [産経]

プロジェクトマネジャーの川口淳一郎宇宙機構教授によると、カプセルは大気圏突入時の熱の影響も軽微で、外観は組み立てられた当時のまま。内側には、組み立てに当たった約20人の名前を印刷した名刺大のカードが、テープで張られた当時の状態で残っていたという。川口教授は「ぼろぼろになって帰ると思っていたが、新生児のままという感じ。タイムカプセルのようで、驚き」と話した。

カプセルを見守る川口先生の写真も。

ご苦労さん、はやぶさ カプセルが日本に到着 [中国新聞]

川口教授は「応援してくれた人たちに見てもらいたい」として、分析にかかる収納容器を除く耐熱構造の外殻やパラシュートなどを、夏休みにも公開したいとしている。

え? マジですか!? 一般公開で来ちゃいますか?

「はやぶさ」試料カプセル到着記者レクチャー [Togetter]

こちらで記者会見の概要がトゥギャられてます。

『おかえり「はやぶさ」 川口リーダー緊急出演』 [BSフジ]

ダイジェストですが川口先生と渡部先生が出てて非常に面白い番組。10日間はこちらで見られるようです。
前編は「はやぶさ」メインで、後編IKAROSや予算の話など。ソーラーセイルが一番速く太陽系を脱出出来るだろうとか、あと技術より根性とかw

ラスト・チャンスの地球撮像 [ISAS/JAXA]

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この奇跡の一枚にまつわる話。

ONCは、イトカワ離脱後は役目を終えたので、その後のトラブルに際して保温は断念しました。4年半、低温で放置されていたので、今回、正常に動作する保証はありませんでした。また、もし電源をオンした時にショートして探査機システムに影響を与えてはいけないので、回収カプセルを分離した後に初めて電源を入れる、という約束になっていました。すなわち、練習なしのぶっつけ本番です。さらに、4年半ぶりの運用と言うことで、コマンド手順や地上のデータ処理システムの使い方を全く忘れています。イトカワ着陸時に撮像運用に参加した科学者(*2)(*3)は、今は誰もJAXAにはいません。もう一人の航法担当者(*4)も、オーストラリアにカプセル回収に行ってしまいました。今、ONCを扱えるのは、私一人です。過去の資料を調べたり、どうしても思い出さないことはメールで関係者に展開して聞いたりしたのですが、もし私がダウンしたらこの撮像はできないので、体調管理にも気を遣いました。

そして、カプセル分離。予想通り、姿勢は大きく傾きます。姿勢が少し落ち着いたところで、カメラの電源を入れます。最初、赤いエラー表示がいくつか出て慌てましたが、これはまだCPUを動かしていないからで、CPUを起動すると全て緑表示になりました。ちゃんと動いてくれました。続けて最初の試験撮像。まだ姿勢の揺れは大きく、どちらを向いているかわかりません。画像をダウンリンクしてみると、なにやら明るいものが映っていましたが、姿勢が乱れているために、地球なのか太陽光が反射しているのか、よくわかりません。露光時間は、2004年の地球スウィングバイ時に地球を撮った際のデータをもとに設定したのですが、適切かどうか不安でした。というよりも、カメラが本当に指令通りに動いているかが心配でした。その後も露光時間や撮像モードを変えながら何枚か撮りました。しかし、真っ暗な宇宙空間を見ていたり、明るい反射があったりでうまくいかず。運用終了まで残り時間は、刻々と無くなっていきます。運用終了40分ぐらい前になって、姿勢系担当から(私も姿勢系担当ですが、このときは撮像に専念していたので)、「今、ONCの視野に地球が入っているはずです」との連絡。そしてラストチャンスの撮像。データレコーダの再生を開始すると、ディスプレイにだんだん画像が見えてきました。地球が映っています。残り時間から、画像の最後まで降ろせそうもありませんでしたが、地球は上の方に写っているので下が切れても大丈夫。これで一安心でした。

本当にギリギリの一発勝負。何とか姿勢を立て直しながら最後の最後にフレームに収めたのがこの一枚だったそうです。
そして今回、ノイズを除去処理を施しクリアにした画像が公開されました。「はやぶさ」にはきっとこのように見えていたのでしょう。

今週のはやぶさ君2010年6月17日[更新]  [ISAS/JAXA]

今回で最終回。

2010年6月17日00時00分(日本時間では、6月17日の09時00分)現在のはやぶさ君は、地球の大気に溶け込んでいます。
カプセル君は、回収チームのみんなに囲まれています。サンプルを分析するキュレーションチームは、クリーンルームでカプセル君の到着を待ってます。

大役を果たした「はやぶさ」はきっと今頃、地球の大空を羽ばたいて気ままに飛び回っていることでしょうね。