東北地方太平洋沖地震関連 2011.04.30

防災ロボ、がれきに阻まれ活動できず [産経]

 東京電力福島第1原発事故で、文部科学省が出動させた原子力安全技術センターの防災モニタリングロボットが、敷地内に散乱したがれきのため活動できないことが30日、分かった。文科省が東電などとの共同記者会見で明らかにした。

 ロボットは長さ150センチ、高さ150センチ、幅80センチで、走行用ベルトで移動。平成11年の東海村臨界事故がきっかけで開発され、人が近づけない高い放射線量の場所でも、無人で操作できるはずだったが、がれきが多くて走行できなかった。

 文科省によると、2台あるロボットのうち1台について東電から出動の要請があった。3D映像や表面温度の映像を撮影する機能があるが、今のところ今後の投入予定はないという。

どうやら千葉工大のとはまた別のタイプのようです。これでしょうか。今回のような瓦礫まみれの場所で使うにはちょっと向いてないんですかね。

がれき・階段にも強く 日本製ロボット、福島原発に登板へ [日経]

要ログイン記事ですが、千葉工大のクインス、安全技術センターのモニタリングロボットの他に、かつて開発がストップされた原子力研究開発機構のRESQというロボットも改修して投入できる状態に持ってきているそうです。

外部電源喪失 地震が原因 [赤旗]

 日本共産党の吉井英勝議員は27日の衆院経済産業委員会で、地震による受電鉄塔の倒壊で福島第1原発の外部電源が失われ、炉心溶融が引き起こされたと追及しました。経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は、倒壊した受電鉄塔が「津波の及ばない地域にあった」ことを認めました。

 東京電力清水正孝社長は「事故原因は未曽有の大津波だ」(13日の記者会見)とのべています。吉井氏は、東電が示した資料から、夜の森線の受電鉄塔1基が倒壊して全電源喪失炉心溶融に至ったことを暴露。「この鉄塔は津波の及んでいない場所にある。この鉄塔が倒壊しなければ、電源を融通しあい全電源喪失に至らなかったはずだ」と指摘しました。

 これに対し原子力安全・保安院の寺坂院長は、倒壊した受電鉄塔が「津波の及ばない地域にあった」ことを認め、全電源喪失の原因が津波にないことを明らかにしました。海江田万里経産相は「外部電力の重要性は改めて指摘するまでもない」と表明しました。

そもそも外部電源がやられなければこうはならなかったよね、という指摘。それはまったく正しい指摘なんですが、鉄塔が倒壊したことを「暴露」って何でしょうね。鉄塔の倒壊で外部電源がやられたというのは当初から報じられてましたし。おまけになんかこの記事読んで「東電が津波で電源をやられたと言っていたのは嘘だった」とダイナミックに誤読している人もけっこういるようです。内部電源に切り替わったのは当然まず地震で外部電源が停止したからですし、その後襲ってきた津波で内部電源もやられたのでこのような事態になっているわけです。この時系列は当時のニュースでちゃんとやってたはずですけど、意外とみんな憶えてないのかな…。
ちなみに、同様に外部電源がやられた福島第二では内部電源まではやられなかったため全ての炉の冷温停止に成功しています。

福島第一原発に仮設防潮堤 東電、6月中旬までに [朝日]

 東京電力は30日、福島第一原子力発電所に、仮設の防潮堤を6月中旬までに造ると発表した。また、放射能汚染水がたまっている坑道の出口にあたるたて坑もコンクリートで塞ぐ。東日本大震災の余震に伴う新たな津波に襲われて、汚染水が海に流出したり、さらなる水損で復旧作業が遅れたりするのを防ぐのが狙い。

既存の防波堤だけでは弱い部分を重点的にカバーするようです。