東北地方太平洋沖地震関連 2011.06.08

原発事故で一日2百km移動する福島の高校教諭 [読売]

 東京電力福島第一原発事故の影響で、福島県内のいくつかの学校を間借りして授業を行う「サテライト方式」の県立高校の教員たちが、日に200キロ以上移動するなど、自家用車での長距離運転に苦慮している。

うわ、これはキツイ。

福島第二原発のたまり水、放出計画 東電、国などに打診 [朝日]

 放出を検討しているのは東日本大震災津波で建屋地下に入り込んだたまり水3千トン。全体の放射能は放出できる国の基準を下回っているが、セシウムなど一部の放射性物質の濃度は基準を上回った。放置すると、水に浸かった機器に悪影響が出るという。仮設タンクに移し、放射性物質が検出できない濃度まで浄化して放出したいという。

 東電は先週末、水産庁に打診。同庁によると、「漁業関係者は風評被害が不安。当面は(施設内に)保管して欲しい」と伝えたという。漁場資源課は「復興に向けて地元が立ち上がろうとしている最中に、こうした案には賛成できない」と話す。東電は「理解が得られるよう話し合いを続けたい」としている。

ああ、流れ込んだ海水ですか。てか一瞬第一の方かと思った。まあ数値上は基準値以下でしょうが、何かとありますしね…。

2号機原子炉建屋の二重扉開放へ、環境影響は? [読売]

 建屋内の空気の放射性物質濃度は1立方センチあたり0・16ベクレルで、湿度は99・9%。放射線は1号機で二重扉を開放した際の4・8ベクレルの20分の1程度だが、作業員が入るためには濃度をさらに一けた下げる必要があるという。

 東電によると、放射性物質を低減させるフィルターと湿度を下げる電気ヒーターを備えた空気清浄機を新たに設置し、建屋の内部で空気を循環させる形で3日間運転した後、二重扉を開放する計画。7日から機器の搬入を始め、11日には換気装置を設置する見通しだ。

こっちは1号機ほど線量高くないんですよね。余りに高温多湿で作業ができないのであって。

東電清水社長、吉田所長を口頭注意 [読売]

まあそんな所でしょう。

国産ロボット福島第1へ、底力見せろ…経験不足返上、外国勢に劣らぬ性能 [産経]

 新たに投入されるのは、千葉工業大や東北大などが共同で開発した災害救助用ロボット「Quince(クインス)」だ。10日にも現地に到着する。

 開発に携わった東北大大学院の田所諭教授(応用情報科学)が、「実績のある海外製のロボットが先に使われるのは当たり前。信頼性でいえば、100倍も違う」と悔しがるように、クインス登場までには曲折があった。

 最大の理由は「『原発は安全だから、ロボットなんていらない』とされてしまった」(田所教授)ことだ。原子力災害対策を軽視したツケが、事故処理で欧米のロボットの後塵(こうじん)を拝する要因の一つとなった。

 だが、クインスも、先行投入された米アイロボット社製「パックボット」やキネティック社製「タロン」などの軍用ロボットに、性能では引けを取らない。

 特に優れているのは機動力だ。瓦礫(がれき)が散乱する場所も走行でき、田所教授は「パックボットは階段のある2階や地下には行けない。クインスなら行ける」と胸を張る。

 現場では極めて高いレベルの放射線を観測している場所もあり、ロボットの動作に影響を及ぼす恐れもあった。

 だが、日本原子力研究開発機構高崎量子応用研究所(群馬県)で電子機器やバッテリーに放射線を照射する試験を実施、毎時20シーベルトという高ガンマ線を10時間照射しても、中枢部品は故障しないことを確認済みだ。

 日本原子力研究開発機構と共同で試験を実施した東北大大学院の永谷圭司准教授(航空宇宙工学)によると、遮蔽(しゃへい)に使われる鉛は重く、走行性能の低下が懸念されたが、「遮蔽しなくても原子炉建屋内の作業に十分耐えられることが分かった」(永谷准教授)という。

ああ、ようやく投入されるんですね。なんか随分かかりましたが、実績が無い分試験を繰り返して耐放射線性能を確認したようです。