宇宙開発委員会 推進部会(平成23年)(第1回) 配付資料 [宇宙開発委員会]
事前評価にあたっての資料がアップされています。色々載っていますよ。
- 本体形状は箱型:1.0m(X)×1.6m(Y)×1.4m(Z)
Z軸、一般的な見方で縦に30cm伸びています。搭載機器の増加によるものだそうです。
- 100kgのdry質量増のうち50%を信頼性向上、残りの50%をサイエンス機器の増量に配分
信頼性の向上はリアクションホイールの1基増、レーザーレンジファインダー増、化学推進系の配管経路の見直しなど。
- MINERVA-II(2台目:Option)
ミネルバについては2台目はオプションとなっています。ドイツのMASCOTローバがどうなるかによったりするんでしょうかね。
- Xup/Xdown及びXup/Kadown、地上系アンテナ:UDSC(臼田)、USC(鹿児島)およびDSN、運用局:SSOC(相模原)
今回もNASAのDSNの協力を取り付けているようです。「はやぶさ」同様に観測データやサンプルの提供。
- 太陽電池パドル下の障害物センサを廃止
「はやぶさ」運用実績から、これなしでも行けるという判断だそうです。そのかわりレーザーレンジファインダー増強。
- 「はやぶさ2」ではキャッチャーおよびコンテナ内壁を鏡面研磨し、分解しやすく、また、微小試料の採集も容易にする。
あの形状には苦労しましたしねw
- 配管ルーテングの主系/従系の分離・あかつきの不具合対応を適宜取り込む(高圧遮断・弁推薬弁)
「あかつき」での推薬弁トラブルを受けて見直しを行ったようです。
- MGA2軸ジンバル化
おお、これは通信の自由度が増しますね。
- 衝突装置の分離性能:垂直方向速度0.15m/以下 分離性能:0.05m/s(分離方向)、0.02m/s(分離直行方向)、ニューテーション(みそすり)10deg以下
ここが今回かなりクリティカルな部分ですね。衝突体の試作品の写真あり。あと分離されたDCAMが横方向から衝突の様子を撮影するようです。退避マヌーバは約40分。
これはイトカワを精密観測してある程度ある程度目星が付いたところですね。
- 探査機の一部が接触するような変動(例:7deg)があれば自律的に上昇
- 小型ランダ放出シーケンスは「はやぶさ」によるターゲットマーカ放出の実績を踏まえて確実に実施
ホバリング中ではなく降下中に。
- サンプルキャッチャーを3部屋に
「はやぶさ」では2部屋だったのを3部屋に増加。あとサンプラーホーンの先端にかえしを付けて、そこからも小さいサンプルを回収する機能も付けるようです。密閉度を上げてガス採取機能も強化。
- 探査対象天体絞り込みの過程
小惑星タイプ・リエントリ速度・探査機重量・自転周期・角度とかから探査可能天体をプロット。
今月はあと数回部会が開催され、しかる後に設計開発が開始されます。いやあかなり具現化してきましたね。