本日のイカロス君とあかつきくん 2011.06.24

おはようってレベルじゃねえぞ! どうやら0.3rpmでも姿勢制御は安定しているようです。

06/2419:34:40: 今日の IKAROS(6/24) - Daily Report - June 24, 2011 [IKAROS-blog]

当ブログを注意深くチェックされてる方はお気づきかもしれませんが,
実は打ち上げ以来,「太陽角」も最小記録を更新しつつあります.
「太陽角」というのは,IKAROSから見て真上(太陽電池面側)の方向が,
太陽の方向からどれだけ傾いているか,を表します.
安定してスピンしているうちは,真上の方向はスピン軸方向とほぼ同じです.

イカロス君でいえば,太陽角0degなら太陽は頭上にあり,
太陽角90degなら1周スピンするごとに真正面を太陽が通過していくように見えます.

スピン軸の角度が太陽角なんですよね。実は最初の頃はどっちの角度か全然解っておらず、円周方向と太陽方向の角度かと思ってましたw 現在のIKAROSは膜面いっぱいに太陽光をさんさんと浴びている状態ですね。

この太陽角というのは,IKAROS本体の側面上方に取り付けられている
「太陽センサ」と呼ばれるスリットつきの受光素子で測定しています.
スピンしている間に,ある方向でスリットから太陽光が入射し受光素子に当たったときに,
この入射角を計測することで太陽角がわかります.
また,一昨日のブログでも説明されている通り,
受光素子に光が当たったときに発生するパルス信号の時間間隔を計測すれば
スピン1周にかかっている時間がわかるため,スピンレートも算出できます.

しかし太陽角が0deg付近,イカロス君の頭上に太陽があるときは話がややこしくなってきます.
というのも,スピンしているあいだほとんど太陽が動いて見えないので,
太陽光がいつまでも入射しなかったり,逆にずっと入射し続けたりしてしまいます.
また,昨日のブログで説明されていたニューテーションのように
スピンが不安定になると,太陽光が不規則に入射して
スピンレートが正しく計測できなくなったりもします.

このような事態を避けるため,IKAROSではある程度太陽角が小さい場合は
太陽光を受光しないような仕組みになっています.

1つの機器が様々なデータ取得を兼ねているんですね。


ふむ、ということは「あかつき」は完全に太陽の裏側に隠れるわけではなく、地球から見てスレスレのところを通過していくんですかね。この週末がピークのようです。