東北地方太平洋沖地震関連 2011.07.02

大停電防ぐ部分停電 電力需要増、周波数に影響 [aサロン]

 「電圧崩壊」と呼ばれる現象。東京電機大の加藤政一教授は「発電所が大消費地から遠く、電圧を支える能力が比較的低い東京電力の特性が災いした。対応策がとられた今では、このタイプの停電の心配はないだろう」と話す。「今夏、心配されるのは周波数の急落だ」

 周波数とは、交流の電気のプラス・マイナスが切り替わる回数。東日本では1秒間に50回で50ヘルツ、西日本は60ヘルツだ。電力会社ごとに、多数の発電機が同期しながら回転して、安定的に電気を送っている。

 電気の需給のバランスが崩れると、周波数が変動する。一定幅より大きくぶれると、発電所の発電機が壊れてしまう危険性もある。

 「電気が余るなら発電機の出力を落とせばいいが、問題は急に電気が足りなくなったときだ」と、電力中央研究所の栗原郁夫システム技術研究所長は説明する。「発電機に負荷がかかり、回転軸を強く握ったような状態になって回転数が落ち、周波数が急落する」

 発電機の回転が急に落ちると、タービンの羽根が振動で破損する恐れがある。故障すれば他の発電機に負荷がかかり、次々に止まってしまうかもしれない。

なるほど、モーターでモーターを動かす時に負荷が逆向きにかかってブレーキがかかっちゃうような感じでしょうか。

東電、8月末の供給力を下方修正 予備率わずか1・1%に [産経]

 東京電力は1日、7、8月の電力需給見通しを発表した。5月13日時点では8月末時点の電力供給力を5620万キロワットと見込んでいたが、5560万キロワットに下方修正した。各地で定期検査中の原子炉の運転再開が難しくなっており、他の電力会社からの融通分を除外した。

舞鶴火力発電所、7月中再開へ 関電の供給力、大幅改善 [朝日]

 故障で停止している関西電力舞鶴火力発電所1号機(京都府舞鶴市)が、7月中にも運転再開できる見込みになったことが28日、分かった。原発1基分に匹敵する出力90万キロワットで、夏の供給力は大きく改善する。ただ、関電は、7月から要請する15%節電は当面維持する方針だ。

 舞鶴1号機は、関電の電力供給力全体の約3%を占める。ボイラーに粉末状の石炭を送る送風設備が故障し、5月30日に停止したが、部品の調達などに一定のめどが立った模様だ。近く復旧計画を発表する予定で、夏のピークに間に合う可能性が出てきた。

姫路の発電所一部停止 ヒューズ断線、部品も劣化 [神戸新聞]

 関電によると、1日早朝、5号機の発電関連の装置内部でヒューズの一部が切れているのを発見。点検の結果、ほかの部品でも劣化が確認されたため、運転を停止し、取り換えることにした。

 関電は、7月の電力供給力について、停止中の舞鶴火力発電所1号機(京都府舞鶴市、90万キロワット)の再稼働も見込んで3166万キロワットとしていた。姫路第2発電所5号機の停止中は、供給力が一時的に3106万キロワットまで低下し、最大需要予測の3138万キロワットを下回る可能性もある。

 関電は、夏場の電力確保のため火力発電所を最大限活用する計画を打ち出しており、「需給がひっ迫する時期には稼働させたい」としている。

西日本も東日本に融通する余裕ないですし、むしろ関電すら中国電力から融通受ける状態ですからね。再稼働も続々増えてますが機械ですからこんな風に故障する事だってあります。どんぶり勘定で足りる足りるとは言えません。

362メートルの仮設防潮堤が完成 福島第一原発の岸壁 [朝日]

 防潮堤は6月30日に完成した。福島第一原発の南東にある集中廃棄物処理施設や3、4号機の辺りに造られた。こうした施設の前には防潮堤がなく、津波の対策が十分でなかった。金網製のかごや防水シートに包んだ石を高さ2.4〜4.2メートルまで並べた。海面からの高さは最大14メートル程度。

 東電が想定しているのはマグニチュード(M)8級の地震による高さ8メートルの津波。押し寄せる際の勢いで、この高さまで駆け上がることを前提に防潮堤を造ったという。ただし、将来的には、より強固なコンクリート製の防潮堤にする必要があるという。

防波堤もぶっ壊れて無防備ですもんね。無いよりはずっといいのでは。

福島第一原発、循環注水冷却に完全移行 [朝日]

 東京電力は2日夕、福島第一原子力発電所で、敷地内にたまった放射能汚染水を浄化しながら原子炉に戻す「循環注水冷却」に完全に移行したことを明らかにした。循環注水冷却は、東電の事故収束へ向けた工程表の最大の目標である「燃料の安定冷却」を実現する柱とされる。うまく続けば、汚染水が増えるおそれを減らせることになる。

福島第1原発:完全な循環注水を実現…汚染水増加食い止め [毎日]

 これまでは、ダムからの淡水(毎時3立方メートル)と、汚染水浄化システムで処理した水(毎時13立方メートル)を、別々の系統で1〜3号機へ注水していた。しかし、水位や圧力が変動しやすく、6月27日に汚染浄化した処理水を原子炉に注水し始めてから、水漏れなどで6回も運転が停止した。連続注水できたのは29日午後1時半から7月1日午前7時半までの42時間が最長だった。

 東電はトラブル対策として、複数の系統でも安定的に注水するため、圧力変動などを緩衝させる機能を持たせた貯水タンクを1日に新設し、より安定冷却できるようになった。

 当面、原子炉への注水は処理水のみを使うが、枯渇が懸念される場合、従来のようにダムからの淡水を、貯水タンクを介して使用できるようにした。

 現在、1〜4号機にたまっている汚染水は約12万立方メートル。2日午後5時までに1万1170立方メートルが処理され、うち3580立方メートルが淡水化、原子炉に約10日間注水できる量を確保した。

水棺から循環冷却に変わったりもありましたが、なんとか工程表に間に合わせてきましたね。かなりの突貫なので安定的に運用するのは大変でしょうがとりあえずこれで汚染水はなんとかなりそうか。