京速コンピュータ「京」を見てきた 2011.08.29

というわけで行って参りました。場所は神戸空港の手前、神戸ポートアイランド。最寄り駅は「京コンピュータ前駅」というそのまんますぎて困る名前でありましたw 聞いたところによるとつい1か月ほど前に改名されたそうです。







自分は2時からの回。周辺はほとんど人影を見かけなかったんですが、着いてみると見学者の皆さんでいっぱいでした。快晴で超暑かったですもんね。歩いている間はモノレールの高架が丁度いい日陰でした。
層としては学生からビジネスマン風の方が多かった印象。






実際に試験に使われた筐体。上下にシステムボードが搭載されており、水冷が供給されています。真ん中の電源部には空冷。廃熱を循環しやすいように斜めに設置しているそうです。これ1台で約1.5トン。



裏側から。

実際に見てきた

計算機室は現在設置作業中のため今回は撮影不可。しかし見たところかなり設置作業は進んでおり、現在800台以上が並んでいます。


これは設置作業中の映像。見学スペース側から奧に向かって設置していっているようですが、かなり奥の方まで埋まっていたように見えました。およそ50m四方のフロアに24列で並んでいました。想像していたよりコンパクトに収まってた印象…っていうかスパコン見るの初めてなんですがw 筐体の上部に配線が載っています。最上階に位置しているのは、スペース確保のため無柱にする必要があるが下の階だとどうしても構造上柱が増えてしまうため。てか1.5t×800=1200t…
あと年配の方が64bitで誤差が云々?と質問されていましたが自分にはまったく解りませんでした。ニワカですみません。



見学が終わってからこちらの展示スペースで小1時間たむろしていました。あと右の部屋でおみやげのペーパークラフト貰いました。






計算機棟と熱源機械棟の全景。計算機棟はほぼ2フロアぶち抜きな感じです。





発熱量は最大20MWで、熱源機械棟から冷却を行っています。発電設備も備えていて、屋上にある太陽電池パネルで最大50kW、またここには載ってませんがコージェネレーション発電で5MW×2だそうです。防音が施されていると書かれていますが、外に出てみても全く騒音の類は気付かないレベルでした。



15時半現在の発電量。日照がおよそ10時間とすると平均して25kW/hくらいでしょうか。


またこの建物自体は地盤から浮いていて、地震の際には周囲の側溝のフタっぽいのが外れて揺れを吸収するそうです。液状化津波対策など見直していますが、ここいら一帯全部のことなのでなかなか大変そうです。



さきほどの筐体の解説。




こちらがCPUを搭載したシステムボード。水冷の配管が見て取れます。





CPUとウエハー。




Tofu。このような構造にする事で故障したノードを迂回できるようになっているらしい。ところで「京 Tofu」でググったら京都の豆腐ばかりヒットして困った。



このような用途に。



東南海の津波再現シミュレーション。




グローバルファイルシステムのフロア。床下は1.5mのフリーアクセスエリアが設けられています。





グローバルファイルシステムには最大30PBのデータが記録され、ローカルファイルシステムの介して計算ノードへと高速に転送する事ができるようです。ペタってどんな単位でしたっけ…



熱源機械棟外観。向かいの計算機棟の細長い窓の最上階に京のノードが並んでいます。


そんなこんなで結局2時間くらい居座ったようですw 完成が楽しみですね。