平成23年宇宙開発委員会(第23回) 議事録 [宇宙開発委員会]

【池上委員長】(中略)これまでの流れからいっても、2号、3号になると本当に研究開発だけでいいのかという話が出てきますし、研究開発だけではなくて、研究開発の結果が事実上すぐに、たとえば防災ということであれば防災につながることもスコープに入れた議論が今後も必要と思います。今回の重点化の中では、「だいち3」については予算上可能であれば実施する、つまりやらなくてもいいよとも読めますが、また従来の流れからそういう意見も出てくるかもしれませんが、むしろ新しい状況の中では、ALOS−2、3やマージした形があるかもしれません。ですので、できたら前倒しの形でやっていくということを提案すると同時に、従来のものをそのまま踏襲するのではないという進め方をぜひとっていただきたいと思います。

【佐伯課長】 まさにおっしゃるとおりです。ただ、「だいち」について、今もお話がありましたが、「だいち」が実証とは言いながら、特に後半になってきますと、内閣府の防災の一連の制度や作業の中に組み入れられて、直ちに防災マップが向こうからも求められたり、こちらからも提供したりしています。あるいは新たな県同士の協定によって、たとえば救援に入る県が、被災地の状況を教えてくださいということに使うといったように、まず要求してくるような形から実用的な部分で使われています。今回の重点化の議論の中でも、私たちからだいち3号は重要であると指摘したほかに、事務局が説明しましたが、国交省環境省内閣府防災からも、だいちの優先度が低いのはおかしいのではないかと御指摘が出ています。そういう意味では、利用省庁からの声がそれだけありながらここに書かれていないのはちょっと残念ですが、今後、先ほどの松尾参事官の話にもありましたように、政府としてのプロセスも入ってまいりますから、その中でも関係省庁の声もよく聞きながら、できる限りこの優先度を上げる、正当に評価されるようにしていくということは一つあると思います。
 もう一つは、おっしゃるとおり、防災にも非常に役に立ったので、予算的なバックアップ、支援を得ることを続けていきたいと思います。

先の震災でも「だいち」頑張ってましたもんね。ASNARO-1と光学が被るといってもその性格が随分違うと思いますし、戦略本部で出された優先度に異論も出ているようです。