本当に人に当たる確率はどれくらい? - デブリに関する説明会をJAXAが開催 [MYCOM]

先日のニコ生JAXA放送で出ていた方ですね。同じ資料もアップされてます。

UARSは5.6tの衛星で560kgが地上に落下すると予測され、今度のROSATは2.4tでその内1.7t、約30個の破片が地上に落下すると予測されている。UARSよりも質量が少ない割に、落下物の質量が多いのは、衛星のミッション上、溶けにくい材質が多く使われていることに起因する。特にX線望遠鏡のミラーは熱に強く、その周囲に燃えやすいCFRPで保護されている。そのため落下中にCFRPは燃えるが、ミラーは残るということで、1.7t中1.5t程度はこのミラーが占めるとみられている。

どこに落ちるのか予測しづらい点も課題ではある。衛星は地球の周辺を飛び回っており、言ってしまえば、どの地域の上空もいつかは飛んでいく。しかし、それまで希薄だった大気の影響がだいたい高度100-200km程度のところで一気に濃くなり、大きなブレーキへと変化する。この大気が濃くなる高度は太陽活動などの影響で微妙に変わってくるので、どの場所でそうした影響を実際に受けるのかは、その地点に入ってみるまでわからないため、2日程度のマージンを持たせることとなっているという。

炭素系の素材が重い主鏡を覆っているために燃えにくくなっているのが原因だそうです。また太陽活動によって大気上層部の状態が変化することが、どの場所で一気に減速し出すかが読みづらくなる要因になっているようです。


ちなみにこれ結構勘違いされてることが多いですよね。デブリに当たる確率が1/2000、宝くじ1等に当たる確率が1/1000万、なんて比較をよく見かけますが違います。宝くじ1等は基本誰かに当たりますが(1/1)、このデブリの場合はそれが1/2000、自分に当たる確率は宝くじが1/1000万でこのデブリは1/26兆という計算です。