「イカロス」開発の裏話披露 加古川で講演会 [神戸新聞]
世界初の宇宙ヨット「イカロス」の開発に携わった宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所の横田力男・共同研究員が27日、加古川市の加古川商工会議所で講演し、企業関係者や学生ら約70人が聞き入った。
イカロスは本体から14メートル四方の帆を広げ、太陽光によるかすかな“風”を推進力にする。昨年5月、金星探査機「あかつき」とともにH2Aロケットで打ち上げられ、現在も宇宙を航行中だ。
横田研究員は帆の素材を研究し、難関だった耐久性と加工性に優れた樹脂フィルムを開発。フィルムにアルミを薄く付着させるときには、加古川市の東レKPフィルムの技術が用いられた。
講演では「あかつきを乗せるH2Aロケットの搭載能力に余力があったおかげでイカロスが承認された」と裏話を披露。アルミの蒸着では「(同社の社員に)何度も研究所に来てもらい開発した」と話した。
イカロスの技術を使って木星の小惑星帯をヨットで探査する計画もあるといい、「この分野は今後も日本がリードしてゆくだろう」と展望を述べた。
やっぱ東レですなあ。