極寒の雪原 ソユーズを待った 古川さん帰還取材ルポ [朝日]

 古川さんが国際宇宙ステーション(ISS)からロシアの宇宙船ソユーズで帰還したのは昨年11月21日だ。私はそのときを零下20度を下回るカザフスタンの雪原で車中泊をして待っていた。

 私を含め日本の報道陣9社21人はロシアの旅行会社が組んだ「古川さんの帰還を取材する」ツアーに参加。前日にカザフスタンの首都アスタナのホテルを出発し、片道10時間以上かけて8台のオフロード車で現地に向かった。

 日が落ちかけた頃に到着した野営地点は360度視界を遮るものがない雪原。気温は零下19度。帰還の前夜祭の夕食はもちろん「外」で。現地独特の馬肉のスープにミソのようなものをたっぷりぬったパン。平べったい麺とタマネギ、肉を煮たもの。鼻水をすすりながら、ウオツカと一緒に流し込んだ。

 翌朝、ドライバーが窓をたたく音で目が覚める。時間はまだ午前7時前、外はまだ暗い。車外で用意されていたのは昨日と同じスープ。冷えたパンを食べ、紅茶を飲んだ。

冬、夜中、カザフスタン役満ですな。