宇宙基地乗員、ドラゴンに 食料など物資移送へ [共同]

 【ワシントン共同】民間機として初めて国際宇宙ステーションとドッキングした米スペースX社の無人宇宙船ドラゴンに26日午前6時(日本時間同日午後7時)ごろ、ステーションのオレッグ・コノネンコ船長ら2人が乗り込んだ。4日かけ、食料など約460キロの物資をステーションに移す。

おお、ハッチオープン!

ドッキング成功“歴史的な一歩” [NHK]

国際宇宙ステーションとのドッキングを成功させた無人の宇宙船「ドラゴン」は、このあと1週間ほど宇宙ステーションに滞在し、早ければ今月下旬に再び大気圏に突入して地球に帰還します。

今回は荷物が少ないせいか、かなり短期間の係留になるようです。

スペースXの無人宇宙船、国際宇宙ステーションとのドッキングに成功 民間宇宙事業に新時代 [WSJ]

 「失敗したかもしれない要素はいろいろあったが、うまくいった」――ドッキングから数時間後に行われた記者会見でマスク氏はこう語った。マスク氏は「多くの人の疑念が解消されることを望む」と述べた。

 スペースXはNASAのミッションについてはフロリダ州ケープ・カナベラルにある政府所有の宇宙関連施設を使用する予定だが、自前でも発射施設の設置を計画している。場所はメキシコ湾沿岸になる可能性が高い。民間企業や外国政府、調査会社からの受注総額は既に10億ドルを超えている。

 スペースXのマスクCEOは南アフリカ生まれで、ペンシルベニア大学で学ぶために米国にやってきた。マスク氏は仲間とともにペイパルを設立し、2002年に15億ドルでイーベイに売却した。その後、マスク氏は電気自動車メーカーのテスラ・モーターズを設立、トヨタも出資した。テスラは10年6月に株式公開を果たした。

 マスク氏は02年、1億ドルの私財を投入してスペースXを設立したが、6年もしないうちに雲行きが怪しくなった。マスク氏が他社より安く打ち上げられるとして受注した最初の3回のロケットの発射は失敗に終わった。また、マスク氏が使用を認められた施設は米国本土から遠く離れた太平洋上のクェゼリン環礁にあるミサイル試験場だった。これによって、打ち上げまでの費用は膨れ上がり、準備も複雑を極めた。

 また08年秋ごろまでに、マスク氏は離婚問題を抱え、テスラ・モーターズは財務問題に苦しんでいた。マスク氏はさらに多くの時間を奪われた。

 霧が晴れ始めたのはスペースXのロケット「ファルコン1」が衛星模型を軌道に乗せることに成功した08年9月だ。マスク氏はさらに多くの顧客を引き付け、NASAからの受注による収益も上向き始めた。

いやホント、なかなかFalcon1の打ち上げに成功しなかった頃は本当に上手くいくのかかなり難しいだろうと思ってましたが、とうとうここまでやってきましたね。設立10年の短期間でとよく言われますが、実に感慨深いものがあります。

 マスク氏はスペースXの戦略として、エンジンなどの主要システムの設計と製造を外部に委託するという宇宙開発業界の従来のやり方と決別した。

 スペースXは大手のライバル企業から引き抜くなどして自前のエンジニアをそろえ、作業のほとんどを社内で行うことに専念した。

 マスク氏は生産や打ち上げを増やすことの重要性を認識しており、少なくとも月に1度のペースで打ち上げを目指す意向だ。マスク氏は25日の記者会見で、「一定したペースで打ち上げを行うこと」はスペースXの将来にとって極めて重要だと述べた。

最も重要な部分である推進系には堅実で枯れた設計を導入し、徹底した低コストで組み上げましたね。とはいえ苦戦はしましたが、ファルコン1初成功以降はファルコン9を3回連続成功と安定してきてます。おまけに往還船までこしらえちゃいましたしね。商業ベースなのでこれからがシビアな道ですが、新しい風を吹き込むのは間違いないと思います。これを受けて日本のH-IIAは、というよりむしろ米国のデルタやアトラス、アンタレス(トーラス)ですよね。H-IIAはむしろ商業打ち上げの新規参入組にあたりますが、実績では先行してます。円高やら何やらで厳しいですが、高度化やH-Xに向けた開発も進んでいますし是非食らいついて行って欲しいですね。

ドラゴンのISSドッキングに成功、その過程が明らかになりました [航空宇宙ビジネス短信]

『ドラゴンを尾部で捕まえたようだ』とカナダーム2を操作したペティ宇宙飛行士からミッションコントロールに連絡が入った時点でステーションと同機はオーストラリア上空250マイルを時速17,500マイルで飛行していた。 ロボットアームの捕捉に予想よりも時間がかかったのは、ミッションコントロールとスペースXの飛行制御チームの間でドラゴンの熱画像・Iidar誘導システムの追跡データで食い違いが出て両機の距離が250メートルまで広がっていると判明したため。
ドラゴンが30メートルまで接近した時点でIidarが日本のきぼうモジュール上のリフレクターをロックオンした。これによりカプセルは一度70メートル後退し、スペースXがIidarに対し無関係のリフレクターを無視するよう調整した。その後ドラゴンが搭載するIidar追跡装置の一つが故障し、残る一基にも故障が発生した場合はカプセルの放棄も想定された。

あれ、LIDARの1系統がやられちゃってましたか。でもあの時間で持ち直せたのは良かったですね。

First commercial cargo ship arrives at space station [Spaceflight Now]

Future Dragon flights will haul up to 7,300 pounds of pressurized and external cargo to the space station. Dragon can return up to 5,500 pounds of internal equipment to Earth.

ふむ、やはりISS向けには3.31tの輸送能力を持っているようですね。

Suffredini said Orbital's first demonstration flight of its Cygnus freighter could reach the space station as soon as October. Orbital's cargo system ran into delays during construction of the launch pad for the Antares rocket at Wallops Island, Va.

もう一方の商業輸送、シグナスの打ち上げは早くて10月の見込みの模様。何やら射場建設の遅れが影響しているようですが。