HTV「こうのとり」3号機 ISSから離脱


さていよいよ今夜こうのとり3号機が離脱します。カナダアームからの放出は24時50分を予定。以下のキャプはNASA.TVから。



ヒューストンとつくばの管制。ヒューストンにもHTVチームのスタッフらしき人が。

20:50


ボルトが開放されてCBMが切り離されました。

21:10


ここで星出宇宙飛行士と野田総理の交信イベント。なんという忙しさw 子供達からの質問もなかなか切れ味鋭かったです。

21:35


既に完全に分離されています。このままアームでリリースするポイントまで持っていきます。

23:25

どうやらリリースポイントに到着したようです。

24:20

公式放送が始まりました。

i-Ballを仕込む様子。スイッチを入れています。

24:50



分離!

24:55



お? おお…? 何かいつもと違う方向に離脱していった! 確か前回まではまず鉛直方向に離れて行ってましたよね。今回はISSの進行方向に結構な相対速度で離れていきました。ちょっと運用計画確認してみよう。




うーん、資料を見比べてみても違いは分からないんですが…



やっぱ違いますよね。特別公開で聞いてみようかな。

Automatic Abort causes HTV-3 to leave ISS faster than planned [ISS101]

Release occurred while the complex was above Canada. After letting go of HTV-3, the Robotic Arm backed up to move away from the vehicle that was then recovered from Free Drift to make a small thruster pulse, an ISS Departure Firing, to gently depart the vicinity of the Space Station. This small thruster pulse of the Reaction Control System to place the spacecraft on a trajectory along the R-Bar of the Space Station was not performed. Instead, HTV-3 made an Abort Burn about one minute before the scheduled maneuver. The Main Propulsion Thrusters were fired and HTV-3 shot out of the view of Space Station Cameras as it performed a -V-Bar departure (along the Space Station's Velocity Vector) as part of an abort scenario that was triggered automatically. Mission Controllers assessed the trajectory of the vehicle and came to the conclusion that HTV-3 was safely moving away from the Space Station. After the departure, the ISS Crew noted that HTV appeared to show some motion after the release, likely going in an aft direction. This motion could have caused computers to trigger the abort and fire HTV's thrusters, however, teams are still evaluating the situation.

どうやらRCSによるパルス噴射が何らかの理由でキャンセルされ、メインエンジンを用いて離脱したためあのような離脱軌道になったようです。現在推進系は正常との事ですが、何かセンサが余計なものを拾ってしまったとかそういう外的要因も考えられるでしょうか?

こうのとり予定外の軌道に 大気圏突入は変わらず [共同]

 こうのとりはロボットアームでつかまれ、ステーションの下方十数メートルで離脱した。そのまま後方に離れるはずだったが異常を検知して安全モードに切り替わり、自動的にエンジンを噴射してステーションを追い越し上方数キロに移動した。

続報来ました。どうやら分離時の慣性で安全距離が縮まったために噴射がキャンセルされたようですね。現状機体は正常で、軌道もリカバーできる模様です。よかったよかった。ちなみに映像ではISS進行方向に離れていったので、現状ではこうのとり3号機はISS後方に位置していると思われます(周回方向に加速→軌道半径が膨らむ(高度が上がる)→角速度が減少する)


あと今朝の可視パスで撮影にチャレンジしてみましたがやはり明るすぎて写りませんでした。14日朝の天気が良ければ再チャレンジしてみたいと思います。


星出さん、こうのとりが来るのを物凄く楽しみにしてましたもんね。見送りお疲れさまでした!