宇宙ステーション補給機HTV5号機にIHIエアロスペース製エンジンの搭載が決定 〜HTV3号機に続き,国産スラスタを搭載〜 [IHI]

 IHIの子会社で宇宙事業等を行っている株式会社IHIエアロスペース(以下IA,社長:木内 重基,所在地:東京都江東区)が宇宙航空研究開発機構(JAXA)との契約で開発した,宇宙機/衛星推進用エンジン(スラスタ)が,このたび,宇宙ステーション補給機(HTV)5号機に搭載されることが決定しました。HTVへのIA製スラスタの搭載は,本年7月にH-ⅡBロケットによって打ち上げられたHTV3号機に次いでの搭載となります。

 HTVには,主に軌道変更に使われる推力500N級のメインエンジン(名称HBT-5)4台,軌道変更および姿勢制御に使われる推力120N級のRCSスラスタ(名称HBT-1)28台の計32台のスラスタが搭載されております。HTV3号機およびHTV5号機においては,両スラスタとも,燃料には国産スラスタとしては初となるモノメチルヒドラジン(MMH)を使用しており,酸化剤にはMON-3を使用しています。また,120Nクラスのスラスタも国産スラスタとしては初となります。

こうのとり4号機では予備品を使い切るため国産スラスタは搭載しませんが、3号機で非常に良好なフライト結果が得られたことから5号機以降はこのIHI製HBT-1/HTB-5が使用されます。