ミサイル:銀河3号の残骸を新たに発見 [朝鮮日報]

 韓国軍当局は今月21日、北朝鮮が発射した長距離ミサイル「銀河3号」の第1段ロケットの燃料タンクや、燃料タンクとエンジンを連結する装置などを新たに発見し、回収した。発見された地点は今月14日、第1段ロケットの酸化剤タンクが発見された海域の近くで、辺山半島(全羅北道)の西151キロ、水深85メートルの海底だ。韓国軍はさらなる捜索を通じ、銀河3号の残骸とみられる金属製品を発見し、確認作業を進めていることが分かった。

 韓国政府の消息筋は23日「これまでに回収した酸化剤タンクや燃料タンクなど4点のほかにも、銀河3号のものとみられる残骸を発見し、海中での確認作業を行っている。エンジンの部品などが発見されれば、銀河3号の実際の性能や、北朝鮮の技術レベルを正確に把握できると考えられる」と語った。

おお! また色々見つかりましたね。その調子でエンジン発見頑張ろう!

北ミサイル、全体的に「粗雑」な作り…韓国分析 [読売]

こちらには最初に回収されたタンク内部の写真があります。

 同省によると、残骸の材質はアルミニウム合金製で、同省は北朝鮮国内で生産可能と見ている。他の資材の大半も国内で調達した模様だが、圧力を感知するセンサーや配線設備など、一部は海外からの輸入とみられる部品が使われていた。

 しかし、溶接が手作業で行われているなど、全体的に「粗雑」な作りで、同省関係者は「(製造)技術は高水準とは言い難い」と話す。

手作業による溶接=粗雑とは言えないんじゃないですかね。その溶接がどんな具合だったかまでは分かりませんけど、ロケットの製造では手作業は別に珍しくないような。例えばH-IIBでは摩擦撹拌接合という手法をロケット向けとしては初めて導入しましたが、エンジンなどの溶接は手作業で行っています。何でもかんでも自動化が万能というわけでは無く、結局人間の手で行うのが最も高精度ということは結構あるんですよね。ヘラ絞りなどが良い例です。
それに粗雑だろうと絶品だろうと、まずは実際に物を運ぶということが一番肝心ですからね。概ね筋が合っていれば後はそれを改善していけばいいわけですし、逆に言えば粗雑な作りでも軌道投入が可能な技術力ということですし。

 同省によると、酸化剤への使用が判明した「赤煙硝酸」は、旧ソ連の技術を応用した各国のミサイルに使われている。同省は、今回のミサイルには、同じく旧ソ連の技術も取り入れ、北朝鮮との密接な協力関係が指摘されるイランのミサイルとも酷似した部分があるとしており、北朝鮮はイランの技術も取り入れた可能性が高い。

いやヒドラジン/四酸化二窒素(赤煙硝酸)使うロケットは昔から普通にありますし、衛星に搭載する2液式の推進剤はほぼこれですよ。もちろん常温保存できるってことでミサイルにもよく使われてきましたけど何に使うにしてもポピュラーですし、これを使ったらミサイルっていう程のものではないですよ。逆に液水/液酸は最も有り得ないですが。