「あかり」による大マゼラン雲の赤外線天体カタログ、世界へ向けて公開 [ISAS/JAXA]

このカタログは、地上からの観測が困難な赤外線波長のデータを大マゼラン雲中の多くの天体についてもたらし、生まれたての星や、進化した星の研究に重要なデータとなることが期待されます。点光源カタログはアメリカのスピッツァー宇宙望遠鏡によるカタログと匹敵する規模の天体を含み、特に波長11, 15マイクロメートルのデータは、「あかり」が提供する世界初めてのデータで、特に進化した星からの物質の供給の研究に重要な情報となっています。またスペクトルカタログは、この波長帯では世界初のデータで、天体中の分子ガスや、氷などの固体微粒子に関する情報をもたらし、大マゼラン雲中の天体の正確な分類を飛躍的に向上させることができます。

大マゼラン雲は銀河系のそばにある小さい銀河。「あかり」は全天サーベイを主目的としていましたが、ピンポイントで観測した大マゼラン雲のカタロク化が今回完了したそうです。