小惑星探査機等で使用されるイオンエンジン内のマイクロ波電界計測に「光ファイバ」を活用した電気光学プローブを使用し、世界で初めて成功 〜マイクロ波放電式イオンエンジンの内部現象の解明により、さらなる高性能化に貢献〜 [JAXA]

 しかし、従来のプローブは、金属を使用しているため電界に散乱を起こしてしまい、また、大型のため精密測定ができず、イオンエンジン内部のプラズマ中のマイクロ波電界について、正確な計測が困難でした。

 NTTはJAXAとの共同研究においてマイクロ波電界の測定に必要とされる感度安定性、耐磁界性、および耐熱性の高い「光ファイバ」を活用したEOプローブを開発し(図3,4)、イオンエンジン内のマイクロ波電界測定に世界で初めて成功しました(図5)。測定結果から、マイクロ波が伝搬できなくなるマイクロ波カットオフ現象※4を緩和することで、イオンエンジンの性能をさらに向上できることが判明しました(図5)。

データを取りたいのにそこで電気的な擾乱が加わると電気推進としては大変困りものなのは何となく想像できます。化学推進でいうと燃料に不純物が混ざるようなものですし。これにより更なる性能向上に繋がりそうで素晴らしいですね。