イプシロンの無線信号を10分以上記録、ノイズに強い計測システム [EE Times]

「打ち上げ時は激しい振動や騒音、大量の噴煙が発生し、通信環境が特に厳しくなる。そのため、データが化けることがある」

 JAXAは、スペクトラムアナライザを使って“データが化けている時に何が起こっているか”の解析に取り組んでいた。しかし、スペクトラムアナライザは、RBW(分解能帯域幅)と掃引速度を、ロケットの飛行時間にうまく合わせるのが難しい。さらに、時間軸で見ると断片的なデータしか取得することができないので、データが化ける瞬間を逃してしまう可能性が高かった。

「まずは時間的に断片的なデータではなく、“ひとつなぎ”の連続したデータを取ることが重要だった」と述べる。

テレメトリにノイズが乗っている様子が掲載されています。

 油谷氏によれば「長時間といっても、ロケットを打ち上げる場合は1000秒くらいデータを取得できればよい」と言う。ただし、データ量は1000秒で200Gバイトに上る。

 さらに、データの容量よりも重要だったのが書き込み速度だ。「6Tバイトなど、大容量のストレージを手に入れるのは難しくない。だが、今回は200Mバイト/秒の書き込み速度が必要だった。このくらい高速で書き込める製品として、PXIを勧めた」(日本NI)。

高速の飛翔体から受信するデータ量は細いものかと思い込んでいましたが、凄まじいサイズですね。