宇宙放射線 ぬれタオルで4割低減 放医研、ISSで効果確認 [産経]

 水は優れた遮蔽材として注目されてきたが、液体のため取り扱いが困難で、宇宙での実験は行われていなかった。

 同研究所は、飛行士が体を拭くためISSに大量に常備されているぬれタオルに着目。ロシア、チェコの研究機関と共同で2010年、未開封のぬれタオルを厚さ7〜8センチに重ねた壁をロシア棟内に設置し、効果を調べた。

 その結果、通常の放射線量は1日当たり平均962マイクロシーベルトだったが、ぬれタオルの壁を作ると593マイクロシーベルトに減ることを確認した。日本実験棟「きぼう」での検証実験も検討中という。

 同研究所の小平聡研究員は「ISSに常備されている資材を使うため、すぐに実用化できる。長旅となる将来の火星探査の実現可能性も高まる」と話す。

極めてお手軽なのに結構効果があるというのがいいですよね。