乾燥昆虫の蘇生 宇宙で初成功 [NHK]

この昆虫はアフリカの乾燥地帯に生息する「ネムリユスリカ」で、乾燥によって体から水分が完全になくなると眠り続けますが、水をかけると蘇生する特徴を持っています。
実験はつくば市農業生物資源研究所などの研究グループがロシアと共同で行ったもので、「ネムリユスリカ」が宇宙でも蘇生できるか調べるため、乾燥させて眠らせた幼虫100匹を400キロ上空の国際宇宙ステーションの日本の実験棟「きぼう」に運びました。そして日本人初の国際宇宙ステーションの船長に就任した若田光一さんが幼虫に水を与えたところ、ほぼすべての幼虫が3時間ほどで蘇生し活発に動き始めたということです。
2週間後には7匹がさなぎになり、さらにこのうち1匹が羽化して成虫になったということです。

ネムリユスリカ」は、ほかの生物とは異なり、乾燥させ眠った状態にすれば生命維持装置を使わずに宇宙に運ぶことができるため、生物への宇宙環境の影響を調べる実験に適していることが確認されたということです。

特別な処理をする必要なく生体サンプルを輸送可能だと確認できたそうです。