X線天文衛星「すざく」の状況について [JAXA]

 現時点で、通信不良は電力不足に起因すると推測しており、間欠的な衛星の動作状況を知らせる通信データの蓄積から、衛星状況の把握に努めています。「すざく」は衛星の電源が失われて姿勢制御ができず、およそ3分間に1回の周期で無制御にスピンしている状態だと推定されています。バッテリが機能しておらず、衛星の太陽電池パドルに日が当たっている時間だけ衛星の電源が入り、太陽電池パドルに日が当たらなくなると直ちに衛星電源が切れるという状況です。

うーむ、バッテリーの劣化で電力が間欠的にしか得られないという状況は赤外線天文衛星「あかり」の時と同じですね。「すざく」は高度約550kmの円軌道で軌道傾斜角は30度しかありませんから、太陽同期軌道のように常に日照を得られるという時期はありません。正常運用への復帰を目指すと書かれていますので、もしかしたらバッテリー復旧の可能性を模索しているのでしょうか?