イラクで邦人3名人質に
テロの矛先が自衛隊員ではなく民間人に向けられました。 これは容易に想定できた事態です。
退避勧告の出ている地域であるといったような自明の言及はしないでおきます。自業自得とも言いません。 そのような地域に危険を承知で乗り込む事が自己責任である事は本人達が一番理解している所でしょう。 （これば別に厭味ではありません。）
それよりもむしろ『自衛隊派遣が米追従の表明でありそれが中東の反感を買って起きた事件』といった言い回しで政府に派遣の責任を追及する意見がありますが、これは違う。 自衛隊が派遣される前から外交官2名が殺害されるという事件が既に起きています。 むしろ反感を買っているのは開戦時、日本政府が真っ先に無条件で支持を表明したことにあります。 自衛隊が現地で行っているのはインフラ復興作業で、テロ掃討作戦に参加しているものではありません。 反感を覚えるとすれば、〝日本の軍隊が「アメリカの手先として」やって来る〟事にでしょう。 ここで「軍隊」とするのは、国際的な常識として自衛隊が実質軍隊であるという事です。 （これについて文句を言うのは日本国内と2国と1地域だけなのでここでは置いておきます。） 自衛隊が行ったから、などという論理が通用するならそもそも３人がイラクに行ったから（略） ただ、イラクの一般人おいては自衛隊は概ね好意的に受け入れられていますが。
それよりも日本はアメリカの栄えあるキャッシュディスペンサーなのだから、無条件でイラク攻撃を支持する絶対性は無かった筈。 付け入る隙はそんな口先だけでは無かった筈だ。 貿易黒字や何やらで今まで散々煽っておいて、今更腰巾着キメられても逆に「態度をコロコロ変える信用ならん奴」と印象低くしていると思いますが。
そういえばス○夫がジャイ○ンに対し攻勢に出たことって無かったなあ。
話が逸れましたが、もちろんこれは自衛隊派遣が無ければこのような事件が起きなかったと言うものではありません。 現在のような無法地帯のイラクでは国籍を問わず万人が犯罪の標的となり得ます。 また、それがアメリカが不用意に起こした戦争のなれの果てである事は明らかです。
さて、誘拐犯の要求は自衛隊の即時撤退ですが、自衛隊の撤退のみならずあらゆる要求に対して政府がそれらを安易に呑むことはあってはなりません。 何故なら、「こういう手段が通用する国」と内外に印象付け、同様の事件を誘発する事に繋がるからです。 スペインなどで熟知すべし。 これは法治国家として致命的に危険です。 特に、微妙な軍事バランスを発揮している近隣諸国情勢を鑑みれば尚更です。（どちらにせよ3日で撤退しろなど物理的に不可能な要求ですが）
とりあえず被害者の無事を祈ります。
あとこの件に関する現地人の具体的な考えが知りたい。 続報待ち。
