東京裁判否定　世界に向けて言えるのか

言っちゃえばいいんじゃないですか？　少なくとも海外の学者さんの間でもヨタ裁判ともっぱらの評判ですし。　まあでも「東京裁判がアレだから戦犯は罪人じゃない」なんて意味で森岡氏は言ってないんですけどね。　それは下の全文引用を見てもらうとして。

政府の要職にある自民党議員が驚くべき発言をした。
「極東国際軍事裁判（東京裁判）は平和や人道に関する罪を勝手に作った一方的な裁判だ。Ａ級戦犯でありながら首相になったり、外相になった方もいる。遺族には年金をもらっていただいており、日本国内ではＡ級戦犯は罪人ではない」

あれ、「"もはや"罪人ではない」じゃなかった？　トリミングがお好きですね。

Ａ級戦犯の遺族に年金などが支給されているのは、生活の困窮に手を差し伸べる目的もあった。それをもって戦犯の責任自体が否定されたわけではない。
国際的にも驚愕（きょうがく）の主張と言うしかない。東京裁判が問題だというなら、では日本は戦争責任をめぐる議論を一からやり直したいのか、サンフランシスコ講和条約を見直したいということか。そんな疑念を呼ばざるを得ないからだ。

そのサンフランシスコ講和条約第11条に基づいて関係諸国の同意を得た上で戦犯の赦免・釈放が行なわれたという事実は何故か書かれませんね。　ちなみに森岡氏はその事を踏まえた上で発言しています。↓

あんた何様？日記 5月28日より

『そもそもＡ級戦犯といいますが、日本が占領下にあったとき
勝者である連合軍が国際法違反の軍事裁判で敗戦国日本を裁いたものです。
戦争はどうしても話し合いで決着しないとき、国際法で認められた一つの政治形態です。
日本は経済封鎖され、やむなく戦争せざるを得ない状態に追い詰められ
国際法のルールにのっとって戦争をしました。
勝った方が正義で負けた方が悪ということではありません。
独立回復後は、国会でも全会一致で名誉回復を図り、
Ａ級戦犯といわれた人達の遺族にも恩給が支給されるようになりました。
Ａ級戦犯の中には絞首刑になった人も禁固刑になった人もいましたが、
皆罪を償いました。
のちに大臣や総理大臣になった人もいます。
Ａ級戦犯はもはや罪人ではありません。』

要は「東京裁判は問題があったけど、日本は律儀にその判決を受け入れたし、その後ちゃんと講和条約に則って関係国の同意を得て戦犯の赦免を行なった」という話です。　法的に決着していると言うならこういう意味です。
そもそも靖国に合祀される事より元「戦犯」の要職復帰の方が他国にとってより直接的な問題だと思われますがコレについてどうこう言われたなんて話は聞きません。　何の問題が？　どうせ批判するのなら一文だけ槍玉に挙げるのではなくスピーチ全体の内容を踏また上でなされるべきだと思いますが。