宇宙輸送機など47件に最低「C」 科学技術施策評価 [朝日]

計画の見直しを求めるC評価は47件。国際宇宙ステーションの日本の実験施設「きぼう」へ物資を補給するHTV輸送機の開発(文部科学省)のうち、2号機以降は「スペースシャトル等の計画変更によるリスクを最小限にする必要がある」とした。

高血圧や糖尿病、がん、痴呆(ちほう)などに関連するたんぱく質のデータベースをつくる創薬基盤推進研究(厚生労働省)は「これまで成果があまり認められない」、まったく新しい原子力技術を開発する革新的原子力システム技術委託費(文科省)も「研究成果の社会への情報発信方法などを見直す必要がある」といずれもC評価とした。

積極的に実施すべきS評価は、「次世代スーパーコンピューターの開発利用」(87億円)、「地球深部探査船ちきゅうによる掘削技術の開発」(63億円)や「沖縄科学技術大学院大学構想の推進」(94億円)など、大型プロジェクトを中心に55件。今年度実績では、C評価の事業予算は前年度から平均30.1%削られ、S評価は15.7%増えている。

詳細な要旨についてはまだ公開されていないようですが、とりあえずISS補給機「HTV」について。 スペースシャトルなどの計画変更によるリスク」というのが具体的にどういう状況を指すのかという点ですが、考えられるのは「補給計画のHTVへのしわ寄せ」あるいは「国際宇宙ステーションISS)計画そのものの前倒し」かと思われます。 「リスク」という言葉を考えると、HTVの需要低下を指すようにも取れ、それを「回避」ではなく「最小限にする」とは計画自体の見直しではなく開発した技術の活用を意味するように思います。 つまり軌道船への技術展開とも。 まあ、前向きに解釈すればの話ですが。